勝ち抜き予想…東洋大姫路
近畿勢の強豪2校を中心に、強豪が顔をそろえた。今大会での「死のブロック」と言えそうだ。強力打線を引っ提げる東洋大姫路が投手陣の状態次第では一番手に上がるか。智辯和歌山や西日本短大付が対抗馬に上がる。
智辯和歌山vs花巻東
初戦屈指の好カード。5本の指に入ると言える。智辯和歌山の投手陣は、選抜ではエース渡辺の投球が光ったが、夏は右腕・宮口が台頭し、より分厚さを増した。球威ではチーム1の右腕は、決勝の星林戦で味方打線が2点に封じられる中、完封勝利をマーク。和気・田中の両右腕も活躍し、渡辺の負担を軽減しそうだ。その渡辺は、準々決勝の市立和歌山との大一番で好投。テンポのいい投球は相変わらずだ。対する花巻東打線はパワーが光り、主砲の古城、赤間を中心にロングを打てる打者が揃っている。機動力カラーの強い同校だが、今年は力勝負も十分可能な陣容だ。
一方、花巻東の投手陣は、長身右腕の金野と技巧派左腕・萬谷のタイプの違う左右2枚看板が健在。左打者が主力の智辯に対しては、萬谷の先発がありえそうだ。対する智辯和歌山打線は役割分担が非常に明確。1番藤田、2番大谷が出塁して、4番福元、5番荒井が返し、下位の9番黒川らがつないで再び上位へと、打線が一つの流れを形成できている。福元・荒井には一発の力があり、伝統の強打復活と言える。非常にハイレベルな攻防になりそうだが、投手力でわずかに智辯が上回るか。5点前後の勝負か。
東洋大姫路vs済美
優勝経験校同士の対戦カード。総合力ではやはり東洋大姫路に分があるだろう。東洋大姫路のエース木下は、バランスのいいフォームから繰り出す伸びのある速球が武器で、5回戦では明石商・石原との好投手対決で完封勝ち。決勝では報徳学園の強打の前に6点を失いながらも逃げ切り、打たれ強さも見せた。秋までのエース阪下が戻ってきたら、さらに強力な投手陣となる。対する済美打線は一時期ほどの強力さはないが、勝負強さを併せ持つ。2番葛原、5番滝川とkeyになる打順の打者が当たっており、期待が持てる。
一方、済美のエース・梅原は球速こそ130キロ台だが、右打者のアウトローへの制球力が安定しており、四死球から崩れることはほとんどない。丁寧に丁寧に低めに投げて活路を見出したいところ。対する東洋大姫路打線は、今大会でもNo.1の破壊力を誇る。犠打主体の野球だが、単チャンスの場面で必ず一本を出す打者が揃う。1番渡辺裕から始まり、打率6割越えの4番白鳥をはじめとして、逆方向へも長打が打てるため、相手投手にとってはなかなか逃げ場がない強力打線だ。
済美としては愛媛大会決勝のように接戦で終盤勝負に持ち込みたい。一度東洋大姫路の打線に火をつけてしまったらTHE・ENDとなるだろう。
弘前学院聖愛vs西日本短大付
前年夏、選抜と2勝ずつを上げ、3季連続の甲子園となる西日本短大付に、大物食いの弘前学院聖愛が挑む。西短のエース中野は、選抜での好投が示す通り、内外角へ丁寧に投げ分けて、打たせて取る投球が持ち味。昨夏からレギュラーの好捕手・山下のインサイドワークも冴え、相手打者の特徴・狙いを見ながら自在に配球を変えられる。また、選抜の準々決勝で横浜打線を相手に好投した左腕・原も2枚看板と言えるところまで成長してきた。対する聖愛打線は、機動力野球でしたたかに得点を奪う。決勝の光星戦で最終回に3連続タイムリーが飛び出したように、集中打が光る。
一方、聖愛の投手陣は、コントロール抜群のエース芹川が試合を作る。丁寧な投球が光り、緩急もつけて打たせて取るのが持ち味だ。対する西短打線は、選抜で大活躍した斎藤・佐藤・安田の中軸が健在だ。彼らの前にランナーをため、一発長打で得点を重ねるのが勝ちパターン。6番山下も当たっており、中軸の残したランナーを返す。西短有利は変わらないが、聖愛が先行して慌てさせる、ないし小差で終盤まで食らいつければ面白くなりそうだ。
明秀日立vs聖隷クリストファー
強力打線と好左腕の投打対決に注目だ。聖隷クリストファーの左腕・高部は、5試合30イニングを投げて33三振を奪たように、速球とスライダーの組み合わせで勝負。決勝では伝統校・静岡の攻めにも屈することなく、わずか4安打に抑えきったように、攻略は容易ではない。対する明秀日立打線は、今年も強力。野上、中岡、佐藤ら昨年からの経験者が多く残り、初回から鋭いスイングで相手投手に圧力をかける。ただ、1番を打っていた能戸が負傷交代で大会途中で退いてしまったのは痛く、本戦での復帰を待ちたいところだ…
一方、明秀日立のエースは野手兼任だった右腕・中岡。夏の茨城大会で完全に一本立ちし、速球とスプリットの組み合わせで三振も取れるのが強みだ。対する聖隷クリストファー打線は、5番谷口を中心に勝負強い打者が揃い、上位には4割打者が並ぶ。高部を援護するためにも、先制点が欲しいところだ。総合力ではわずかに明秀日立が上回るが、投手戦に持ち込めれば、クリストファーにも十分勝機はある。

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