2025年選手権2回戦 山梨学院vs聖光学院(7日目第1試合)

2025年

大会7日目第1試合

聖光学院

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 0 0 0 1 0 1 2
0 0 0 0 0 1 1 4 × 6

山梨学院

 

聖光学院   大嶋

山梨学院   菰田→檜垣

ともに春夏連続出場を果たした県を代表する強豪校同士の激突は、山梨学院が2年生エース菰田の力投と勝負強い打撃で試合を支配。食い下がる聖光学院を終盤の猛攻で突き放し、夏は2016年以来9年ぶりとなる初戦突破を果たした。

試合

山梨学院は県大会でわずか4イニングの登板にとどまった2年生右腕・菰田を満を持して先発。一方、聖光学院は選抜でも技巧的なピッチングで好投を見せた左腕・大嶋をマウンドに送った。

ともに甲子園経験豊富な両チーム。立ち上がりから好プレーが飛び出す。山梨学院は菰田が1回表にサード強襲の当たり(記録上は失策)でランナーを出しながらも、後続を抑えて無失点。すると、直後の1回裏、1アウトから2番宮川がインサイドやや高めのスライダーを強振!打球は右中間を鋭く襲うが、これをライト鈴木がダイビングキャッチ!スーパープレーが飛び出し、聖光学院らしい堅守を披露する。

試合は、山梨学院・菰田、聖光学院・大嶋の好投で投手戦に。大嶋が左スリークオーターから繰り出すキレのあるスライダーを武器に好投を見せたのは、ある程度想定の範囲内だったが、それ以上に凄かったのが菰田だ。もともと昨秋から主戦格で投げてはいたが、故障などもあり、選抜では登板イニングも少なく終わっていた。この夏も恐る恐るの起用なのかと思っていたところでの先発。そこで、いきなり巧打者ぞろいの聖光打線を全く寄せ付けない投球を見せる。

3回、4回と四球や失策でのランナーは出すものの、194㎝の長身から繰り出すボールは、それだけで角度があり、しかもスピード・球威とも十分。本領を発揮したらここまで凄いのかと思わせるほどのボールであり、聖光の各打者もファウルで粘るが、なかなかボールが前に飛ばない。バットがボールの下を通過するような空振りも目立ち、前半は全く突破口がつかめない状況であった。

これに対し、聖光学院の大嶋は内外角を丁寧に突き、ランナーを出しながらも踏んばった。山梨学院も梅村横山平野らは一昨年の選抜から甲子園を経験しており、経験は豊富。4回裏には5番平野、6番萬場がともに逆らわない打撃で右方向へ連打を放って圧力をかける。その後、満塁までチャンスが広がるが、ここは9番岩城を1球でファウルフライに打ち取って無失点。選抜初戦でも常葉大菊川とタイブレークの激闘を演じており、ピンチの場面でも打たれ強さには定評がある。

試合は、0-0のまま後半戦へ。山梨学院が完全に押し気味であり、投打のポテンシャルでは上回っているが、聖光学院もスキのない堅実な野球で食らいつく。そんな戦前のイメージ通りの内容であった。菰田相手にリードを許すと苦しい聖光学院としては是が非でも先制点が欲しい状況。しかし、先に奪ったのは山梨学院であった。

6回裏、1アウトから6番萬場が四球を選ぶと、続く7番菰田の打席で山梨学院はエンドランを敢行。菰田の打球はサード正面へのゴロとなり、2塁へ送球するも、スタートを切っていた1塁ランナーはセーフとなる。ここまで堅守を誇っていた聖光にできた初めての隙。ここを逃さず、8番田村が2球目のストレートを引っ張って、レフトへのタイムリーとし、山梨学院が先制点を奪う。しかし、ここも大嶋は失点をしてからが粘り強く、後続は無失点で封じる。

すると、7回表、ようやく聖光打線が菰田を捕まえる。先頭の4番竹内がアウトコースの速球にうまく合わせてライトへのテキサスヒット。ようやくHランプをともすと、暴投と内野ゴロでそつなく3塁へ進める。この場面で、打席には初回に大ファインプレーの鈴木。初球、真ん中高めの速球をとらえた打球はショート頭上を襲うタイムリーとなり、同点に追いつく。この試合、初めてのクリーンヒット!さすがの勝負強さを見せた。

ここで吉田監督菰田に代えて左腕・檜垣をマウンドへ送った。檜垣は打たせて取る投球で後続を打ち取り、バックの好守もあって無失点で踏ん張る。

追いつかれた山梨学院だが、こちらも後半にきて大嶋の球筋に慣れ始めていた。7回裏、先頭の2番宮川が死球を受けると、この隙も逃さない。犠打で送って1アウト2塁から、4番横山は初球攻撃でセンターへクリーンヒット!打球が速すぎてホームへは生還できず、5番平野はサードゴロで3塁ランナーは挟殺となるが、山梨打線は本当に分厚い。直後の6番萬場が再び初球攻撃でレフト前へはじき返し、勝ち越しに成功!このイニング、打者5人でかかった球数は僅か6球である。聖光バッテリーに息もつかせない怒涛の攻撃であった。

この流れをさらに加速させたのは2番手の左腕・檜垣。直後の8回表、聖光打線をスライダーを武器に3人で片付ける。角度のある右腕投手から、左腕への継投をしかも終盤にきてされると相手にとってはたまったものではないだろう。聖光に残された攻撃をあと1回とする。

最終回へ向けて大嶋としては何としても無失点で切り抜けたいところ。しかし、山梨打線がそれを許さない。8回裏、先頭の8番田村がスライダーをうまくライトへ打ち返すと、左打者の1番鳴海、2番宮川がいずれもスライダーを引っ張って右方向へ連続タイムリー!大嶋の生命線であるスライダーを完全に攻略して見せた。さらに2アウトから5番平野がとどめのセンターオーバー2塁打を放ち、2者を迎え入れて勝負あり。この回大量4点を加え、試合を決めた。

粘る聖光学院も9回表、2番猪俣・3番菊地が連打を放つと、4番竹内の飛球がレフトのエラーを誘って無死満塁。絶好のチャンスを迎えるが、ここでも山梨学院バッテリーの冷静さは崩れなかった。代打・佐々木を低めのスライダーでショートゴロ併殺打に打ち取り、1点は失ったものの2アウト。傷口を最小限に止めると、最後は6番鈴木を空振り三振に打ち取って、試合を締めた。山梨学院が万全の内容で聖光学院を寄り切り、選抜に続いて初戦を突破した試合となった。

まとめ

山梨学院は、エース菰田が角度・球威ともに十分な速球で聖光学院打線を力でねじ伏せ、7回途中まで1失点の力投。長いイニングを投げられることがわかったのが、今大会の今後を見据えても非常に大きい。また、2番手の左腕・檜垣も低めを丁寧に突く投球で好リリーフを見せ、左右の好投手が出そろったことは他校にとっても脅威だろう。

一方、打線は中盤まで再三チャンスを作りながら得点できなかったが、勝ち越した7回は3人が初球攻撃でヒットを連ねるという、電光石火の攻撃で主導権を奪った。攻守の要の横山をはじめとしてこれで甲子園が3度目というメンバーも多く、ここというところで畳みかける勝負勘はさすがである。試合前は有力校の一角という印象だった山梨学院だが、この試合を見て一気に優勝候補に推す声も多くなりそうだ。

対する聖光学院は、中盤まで堅守で食らいつき、エース大嶋を中心にできることはすべてやった印象が強いが、最後は山梨学院の「力」に屈した印象だった。特に打線は決して打力が低いわけではないが、菰田のボールが良すぎたこともあり、中盤までなかなかヒットが出なかった。ただ、それでもワンチャンスを活かした7回の同点劇は見事であり、最終回の粘りも含めて、常連校同士のハイレベルな攻防を見せてくれた。

今回は敗れたが、戦い方として目指すべき方向は何一つ間違っていないことを示せた一戦だったのではないだろうか。

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