中井伸之(龍谷→ダイエー)

3年春 1989年
1回戦 〇 12-0 日生第二
2回戦 〇 3-2 西条
準々決勝 ● 2-13 横浜商
平成最初の選抜で初出場の龍谷をベスト8まで押し上げたエース。伸びのあるストレートにカーブ、スライダー、シュートを器用に織り交ぜ、初戦は日生第二を3安打でシャットアウト。2回戦では西条との延長の激闘を制し、準々決勝進出を果たした。卒業後はドラフト外でダイエーに入団。その後、台湾のプロ野球チーム三商にも移り、活躍した。
第61回選抜2️⃣東海大四🆚八幡商 龍谷🆚日生第二 西条🆚県岐阜商 京都西🆚苫小牧工 広島工🆚福井商 近大付🆚松江東 東邦🆚報徳学園 再生に🙏 – YouTube
若林隆信(佐賀学園→中日)

2年夏 1990年
1回戦 ● 7-12 甲府工
3年夏 1991年
1回戦 〇 3-2 春日部共栄
2回戦 〇 3-1 天理
3回戦 ● 2-6 柳川
1991年の甲子園で最大の番狂わせを演じた佐賀学園のエース。女房役・岸川(西武)との黄金バッテリーで2年生時に続いて2年連続の出場となった甲子園で躍進を見せる。まずは強打の春日部共栄との対戦となった延長10回の好ゲームをサヨナラ勝ちでものにして甲子園初勝利をマーク。息の合ったバッテリーの投球で関東屈指の強豪を倒した。
続く2回戦は前年夏の王者・天理と対戦。大会最注目のエース谷口との投げあいとなったが、1点をリードされた3回に若林自らが会心の逆転3ランをお見舞い。140キロを超すストレートを武器に粘りの投球で、経験豊富な天理打線を封じる。8安打を浴びながらも11の残塁を築かせ、3-1でベスト16進出を果たした。
⚾【平成3年】佐賀学園 対 天理【高校野球】 – YouTube
峯謙介(佐賀商)

2年夏 1994年
1回戦 〇 6-2 浜松工
2回戦 〇 6-1 関西
3回戦 〇 2-1 那覇商
準々決勝 〇 6-3 北海
準決勝 〇 3-2 佐久
決勝 〇 8-4 樟南
佐賀県勢初優勝をもたらした2年生エース。角度のあるボールで内外角を丁寧に突き、驚くようなボールこそないものの、試合を重ねるたびに成長を見せた。1994年夏の開幕戦で浜松工に勝利してから決勝のあの劇的な樟南戦の勝利までと、最初から最後までマウンドにいたのは峯であった。
特筆すべきは、6試合すべてを投げ抜いたタフネスさと集中力であり、特に先行を許した準決勝の佐久戦、決勝の樟南戦は峯の粘りの投球があってこその逆転劇であった。
江口佳宏(佐賀学園)

3年夏 1998年
1回戦 〇 3-2 佐久長聖
2回戦 〇 4-2 埼玉栄
3回戦 ● 1-5 PL学園
劇的な試合が続いた1998年の選手権大会で彗星のように現れた本格派右腕。初戦でエース山口が負傷降板するアクシデントがあったが、小気味いい投球で佐久長聖打線を抑えてサヨナラ勝ちを演出すると、2回戦は強打の埼玉栄と対戦。初戦で沖縄水産の剛腕・新垣(ダイエー)を打ち砕いた強力打線を丁寧な投球で5安打2失点に抑えて完投勝ち。右スリークオーターからのキレのあるストレートを武器に、チームを1991年以来7年ぶりの3回戦へ導いた。
重野倫基(鳥栖商)
3年夏 2003年
2回戦 〇 2-1 愛工大名電
3回戦 〇 6-3 富山商
準々決勝 ● 1-5 常総学院
2003年の甲子園で最も驚きを与えたチームの一つが鳥栖商だっただろう。その中心にいたのが左腕エース重野。左腕からスライダーを丁寧に内外角に配する投球で、初戦は愛工大名電の強力打線を5安打1失点に抑えて完投勝ち。堂上剛(中日)ら長距離打者がずらりと並んだ打線に自分たちのスイングをさせず、大きな1勝を手にした。3回戦では富山商にも勝利し、チームを初のベスト8へと押し上げた。
【熱闘甲子園】巨人堂上選手2003鳥栖商VS愛工大名電 – YouTube
久保貴大(佐賀北)

3年夏 2007年
1回戦 〇 2-0 福井商
2回戦 △ 4-4 宇治山田商(引き分け再試合)
〇 9-1 宇治山田商
3回戦 〇 5-2 前橋商
準々決勝 〇 4-3 帝京
準決勝 〇 3-0 長崎日大
決勝 〇 5-4 広陵
「がばい魔神」と称された佐賀北の絶対的守護神。佐賀北旋風の牙城を最後まで守り抜いて、全国制覇の原動力となった。アウトコースへ丁寧にストレートとスライダーを投げ抜く投球が安定感抜群。とにかくコントロールミスが少なく、キレのあるボールをコーナーに集め続ける集中力の高さは特筆ものであった。「ピッチングの原点はアウトロー」という格言を思い起こさせる好投手であった。
佐賀北vs広陵 2007年夏 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
峰下智弘(佐賀学園)

3年夏 2010年
1回戦 〇 5-1 旭川実
2回戦 〇 3-2 長崎日大
3回戦 ● 5-13 報徳学園
佐賀学園を12年ぶり3回目のベスト16に導いたエース。佐賀大会を防御率0.40と安定感抜群の投球内容で勝ちぬくと、武器のチェンジアップを軸とした投球で甲子園でも旭川実、長崎日大を倒した。低めを丹念に突く投球でテンポよく投げ込み、チームに守りのリズムをもたらした。勝てる投手のお手本と言えるピッチングだった。
北方悠誠(唐津商)

3年夏 2011年
1回戦 〇 9-4 古川工
2回戦 ● 2-3 作新学院
「暴れ球」という表現がピッタリの剛腕投手だった。右スリークオーターから繰り出すストレートは大会最速の153キロをマーク。シュート回転することも多かったが、アウトローに突き刺さった時は高校生レベルでは手が出ないと思わせるボールだった。初戦は古川工戦を相手に序盤の大量リードを背に投げ抜いて甲子園1勝をマーク。2回戦で強打の作新学院に敗れたものの、大会屈指の強力打線を3点に抑え込み、力対力の勝負は非常に見ごたえがあった。
谷口優成 唐津商 甲子園での投球・奪三振 – YouTube
古川侑利(有田工→楽天)
3年夏 2013年
1回戦 〇 5-4 大垣日大
2回戦 ● 3-5 常葉菊川
2013年夏の勝ち投手一番乗りを果たした本格派右腕だ。相手は名将・阪口監督が率いる常連校の大垣日大。序盤に相手のうまい攻めの前に3点を奪われるが、140キロ台後半のストレートは非常に球威があり、変化球の精度も抜群。中盤以降は1失点に抑え、打線の援護もあって甲子園初勝利をマークした。エースとして前評判通りの実力を示すとともに、佐賀からの公立校が改めて侮れない存在であることを示した。


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