【好投手列伝】奈良県篇記憶に残る平成の名投手 1/3 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
【好投手列伝】奈良県篇記憶に残る平成の名投手 3/3 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
竹村和泰(郡山)
2年連続で伝統校・郡山を選抜のマウンドに導いたエース右腕。2年時は初戦でショート村田のサヨナラエラーで函館大有斗に逆転サヨナラ負けを喫したが、新チームでは秋の近畿大会を制覇し、堂々選抜の舞台に帰ってきた(あの横浜と延長17回の死闘を演じたPL学園も倒して)。選抜では初戦でショート村田の攻守にわたる活躍もあって、同じ北海道勢の北照にリベンジ。3回戦では強打の徳島商にも7-3と快勝し、見事にベスト8進出を果たした。
そして、準々決勝はあの王者・横浜が相手だった。それまで外角低めを丹念に突く粘りの投球を見せていた竹村はこの日も横浜の強力打線相手に14安打を浴びながら4点でしのいだが、如何せん相手投手があの松坂。初回に得意の重盗を見破られて得点機を逸すると、そのあとは貫禄の投球の前に4安打で完封された。それでも前年と違って持てる力をすべて出し尽くし、清々しく甲子園を後にした。
[プロ 野球 ハイライト] 【球春選抜甲子園】1998郡山VS徳島商 – YouTube
秦裕二(智辯学園→横浜)
2001年の智辯学園を牽引した絶対的エース。直近の5年間はほとんどが打撃優位のチームだったが、この年は秦という投手がいる安心感がチームを支えた、守りのチームであった。選抜では初戦で強打の桐光学園を前に敗れたが、スラッガー石井を擁する強力打線を6回まで強気のインサイド攻めで0封した。
夏は貫禄の投球で静岡市立、前橋工を撃破。上位進出へ視界良好に見えたが、3回戦で拙守から松山商に得点を許し、3-4と接戦で敗れた。夏は打力もアップして投打に充実していたが、3試合で8失策を記録した守りに泣かされた。国体で優勝した日大三を倒すなど、ポテンシャルは高かっただけに惜しまれる結果であった。
桐光学園vs智辯学園 2001年選抜 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
[プロ 野球 ハイライト] 【熱闘甲子園】 2001 第83回 智弁学園VS静岡市立 – YouTube
田中曜平(智辯学園)
秦(横浜)-岡崎(阪神)のバッテリーを擁した前年と違って、スタメンに下級生が多く残る若いチームだったが、そのチームを牽引したのがエース右腕・田中であった。アウトコースに140キロ台のストレートと決め球のスライダーを投じるオーソドックスな本格派。県大会ではやや粗さが見られる感はあったが、甲子園では初戦から拓大紅陵、海星を連続完封し、一躍注目の投手となった。
3回戦は智辯和歌山と史上初の兄弟校対決に。3回に相手の主砲・岡崎に決め球のスライダーを捕まえられて満塁走者一掃のタイムリーを浴び、攻略を許したが、甲子園本番で大きく成長を遂げた右腕だった。
牛島明彦(斑鳩)
公立校の斑鳩を初の甲子園に導いたサイドハンド右腕。甲子園では開幕戦に登場し、21世紀枠の柏崎を相手に2-1で完投勝利を収めた。見た目は一見普通の技巧派投手に見えるが、卓越していたのはその配球力。相手の狙いを察する能力に優れ、試合が進むにつれて相手打者は打てる気がしなくなる好投手であった。2回戦で前年夏の覇者・明徳義塾に力負けしたが、試合終盤まで強力打線を相手に奮闘した。
柴田雄也(天理)
山下とともに天理のツインタワーを形成した本格派右腕。2年生時から近畿大会の決勝で投げるなど、主力として活躍してきたが、3年夏の甲子園でその才能は開花した。開幕戦で剛腕・柳田(ロッテ)を擁する青森山田を相手に3点のビハインドを背負うも、リリーフした柴田が好投。延長12回サヨナラ勝利を呼び込んだ。長身から繰り出すフォークボールを武器に2回戦の福井戦でも完投勝利。やはり、天理にはスケール感の大きい野球がよく似合う。
04選手権 天理×青森山田 ハイライト&12回裏 – YouTube
小倉彰信(天理)
2005年の選抜大会で天理を8年ぶりの8強に導いた技巧派左腕。スピードは130キロ台でもキレのあるストレートと多彩な変化球をコーナーにコントロールよく投げ分けて試合を作った。初戦はいきなり神宮王者の柳ヶ浦との対戦に。最速140キロ台後半の右腕・山口俊(DeNA)を自軍の強力打線が9安打4得点で打ち崩せば、投げては小倉が同じ9安打を浴びながらも要所を締めて完封した。
勝負所での制球を誤らず、スコアリングポジションにランナーを背負ってからの勝負強さが際立った好投手であり、彼の投球を見ていると、やはり投手に必要なのはコントロールだと感心させられた。
山口俊 柳ヶ浦 ストレート勝負も天理に初戦敗退 2005年高校野球 – YouTube
井口勇佑(天理)
2008年の選抜甲子園に登場した天理。速球派右腕の矢野がアクシデントで登板できない中で、エースとして奮闘したのが長身のアンダーハンド右腕・井口だった。高い身長をかがめるような投法から繰り出す切れのあるボールで敦賀気比、華陵をともに1失点で完投。なかなか練習することもできない球筋を前に、愛いて打者も苦戦を強いられた。準々決勝で優勝した沖縄尚学に惜敗したが、最後まで大崩れはしなかった。
東浜巨vs天理打線 沖縄尚学×天理 2008年 春のセンバツ 高校野球 – YouTube
阪口剛(智辯学園)
足に打球を受けながらも最後までマウンドに立ち続けた魂のエース。2年生時も甲子園のマウンドを経験していたが、この時は技巧派のイメージが強かった。最終学年になって球威、スピードともに増して甲子園に帰還。初戦は剛腕・小熊(中日)を擁する近江との近畿勢対決となり、最終回まで5-2とリード。9回裏に打球を膝にまともに受けて倒れこんだが、最後まで気力の投球で5-4と逃げ切り、2年連続の初戦突破を果たした。
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