【好投手列伝】宮城県篇記憶に残る平成の名投手 3/4

平成の名投手

【好投手列伝】宮城県篇記憶に残る平成の名投手 1/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

【好投手列伝】宮城県篇記憶に残る平成の名投手 2/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

【好投手列伝】宮城県篇記憶に残る平成の名投手 4/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

佐藤由規(仙台育英→ヤクルト)

大会史上最高スピードを記録した杜の都の速球王。2年夏の宮城大会決勝では東北との引き分け再試合を一人で投げ抜き、久々に仙台育英に覇権を引き戻した。最終学年になると、その実力は全国でも広く認知されたが、神宮では報徳学園に、選抜では常葉菊川に初戦で敗れ、なかなか全国では結果を残せなかった。

有終の美を飾るべく臨んだ最後の夏は初戦で強打の智辯和歌山と対戦。この試合で佐藤由は150キロ以上のストレートを30球以上投じた。最速が150キロを超えた投手は過去に何人もいたが、これだけ150キロ越えの真っすぐを投げた投手は例を見ないだろう。2年生スラッガー坂口(巨人)の2ラン一発にとどめ、17三振を奪って4-2で初戦突破を果たした。

次戦で春季近畿王者の智辯学園に集中打を浴びて屈したが、その試合では大会最速の155キロをマーク。ことスピードという観点においては、誰の追随も許さないほどの記録と記憶を残した夏となった。

智辯学園vs仙台育英 2007年夏 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

佐藤由規 甲子園最速155km/h 仙台育英×智弁和歌山 – YouTube

荻野裕輔(東北)

東北・萩野1球に泣く/宮城大会 - 高校野球ニュース : nikkansports.com

2008年度の東北地区No,1の左腕だろう。力みのないフォームから繰り出すMAX143キロの切れのあるストレートを武器に2年秋の東北大会を制覇。神宮大会でも4強入りし、準決勝では筒香(ツインズ)、土屋(ロッテ)、倉本(DeNA)らスター選手揃いの横浜を9回まで1点リードで追い詰めた。

選抜では北大津の強攻策に屈し、夏の宮城大会では決勝でライバル仙台育英に0-1で敗れたが、その仙台育英が甲子園で次々と好左腕から得点を挙げたことを考えると、荻野の存在感の大きさが計り知れた。

東北 2008春 – YouTube

穂積優輝(仙台育英)

2008年の宮城代表を勝ち取ったのは好左腕・荻野を擁するV候補の東北ではなく、穂積・木村の若い投手陣を擁する仙台育英であった。打線は荻野の前に1点しか奪えなかったが、穂積は思い速球を武器に好打者揃いの東北打線を抑え込み、木村との完封リレーを達成した。

甲子園でも球威を活かしてストライク先行の投球を見せ、西(阪神)を擁する菰野、好左腕・竹沢のいる福井商と難敵を下した。3回戦で横浜に接戦の末に敗れたが、前評判以上の仙台育英の躍進を支えたのは穂積の安定した投球であった。

【高校野球】 横浜ー仙台育英 – YouTube

塚本峻大(利府)

2009年選抜で、21世紀枠として2001年の宜野座以来の4強入りを果たした利府の技巧派左腕。決して球威・スピードに優れていたわけではないが、ベース板でスピードの落ちないキレのあるストレートを投じ、スライダーを織り交ぜて打たせて取る投球で習志野・早稲田実と1点差で下した。1番捕手で主将の遠藤を中心としたチームワークの良さも素晴らしかった。

また、この年の活躍を中学生で見ていたメンバーが入学し、5年後に初の宮城代表を勝ち取って甲子園でも1勝を挙げている。この年の利府を最後に21世紀枠の8強入りは果たされていない。

習志野vs利府(ダイジェスト・第81回選抜) – YouTube

佐藤朔也(東北)

穂積・木村と前年の甲子園を経験した左右2本柱を擁する仙台育英を打倒したのが、好投手・佐藤が引っ張る東北であった。決勝で前年に敗れた仙台育英に4-1とリベンジを果たすと、甲子園ではエース岡(ロッテ)を擁する倉敷商、強打で優勝候補に挙げられた日大三と連続で撃破。佐藤は140キロ台の速球とスライダーwを丁寧にアウトローに集め、2試合連続で2失点完投勝利を挙げた。この年の勝利が東北高校の甲子園最後の勝利となっている。

⚾【平成21年】2009.1回戦 東北 対 倉敷商【高校野球】 – YouTube

木村謙吾(仙台育英→楽天)

1年生時から聖地のマウンドを踏んだ本格派左腕。とても1年生とは思えない体格からストレートとスライダーを投じ、強気の攻めで試合終盤を締めくくった。最後の夏は県予選で右腕・田中が離脱する中、ベスト16から4試合連続完投。2021年に代表の座をつかんだ東北学院とは2-1の接戦になったが、「負けるわけがないと思って投げていました」というメンタルの強さも見せつけた。

甲子園ではボールが甘く入って痛打を浴びる場面が目立ったが、3回戦の興南戦では名誉挽回のピッチング。春夏連覇を成し遂げた強者たちを相手に、堂々と投げ抜き、終盤にあわや同点の場面まで持ち込んだ。ふてぶてしさと愛らしさを兼ね備えた魅力的な大型左腕であった。

木村謙吾 仙台育英 甲子園での投球・奪三振 – YouTube

田中一也(仙台育英)

2010年の選手権大会で仙台育英を牽引した「右」のエース。県大会は脱水症状で離脱してしまったが、甲子園では相棒の左腕・木村の不調を補って好リリーフを見せた。奇跡的な逆転劇を演じた開星戦、延長で勝利を挙げた延岡学園戦と16イニングを無失点でリリーフ。140キロ台中盤を記録した伸びのある速球でインサイドを強気に攻め続け、相手の反撃の流れを断ち切った。3回戦で興南の徹底した右打ちの前に屈したが、この年の「ミラクル仙台育英」を象徴する右腕であった。

田中一也 仙台育英 甲子園での奪三振集 – YouTube

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