【好投手列伝】徳島県篇記憶に残る平成の名投手 2/2 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
宮崎聡(池田)

3年夏 1992年
2回戦 〇 8-1 弘前実
3回戦 〇 4-3 神港学園
準々決勝 ● 1-2 拓大紅陵
1980年代に3度甲子園の頂点に立った徳島・池田。大型選手を擁し、畠山(大洋)、水野(巨人)ら絶対的エースを軸に勝ち上がったパワフル野球が信条だったが、蔦監督が体調不良で退いた1991年、1992年は高校生らしくコツコツつなぐ野球で勝利をものにした。
前年に続いて2年連続出場を果たした1992年は小柄なエース宮崎聡が丁寧な投球を見せ、初戦は前年夏に続いての対戦となった弘前実を1失点完投。そして、3回戦では地元・兵庫の神港学園を相手に劇的な逆転サヨナラ価値を演じ、池田健在をアピールした。
迎えた準々決勝はかつての池田のような大型選手を擁する拓大紅陵が相手。宮崎聡はアウトコース主体の丁寧な投球で1点リードを保ってきたが、最終回に2アウトから5番立川(ロッテ)に逆転2ランを被弾した。しかし、小さなエースの我慢強い投球は観衆の胸を打った。
⚾【平成4年】池田 対 神港学園【高校野球】 – YouTube
川上憲伸(徳島商→中日)

3年夏 1993年
2回戦 〇 8-7 久慈商
3回戦 〇 2-1 智辯和歌山
準々決勝 ● 4-11 春日部共栄
県大会で6試合中3試合をサヨナラで勝ち上がった1993年の徳島商。速球とフォークを武器とするエース川上憲伸はなかなか調子が出なかったが、初戦の久慈商戦は8回に7点差を打線が追いつき、奇跡のサヨナラ勝ちを見せた。
そして、3回戦ではこの大会で初勝利を挙げた智辯和歌山と対戦。試合前から「川上は好不調の波が激しいが今日はどっちの川上か」と高嶋監督は気にしていたが、この日の川上は絶好調。フォークがことごとく低めに決まり、翌年の選抜Vメンバーを多く擁した智辯和歌山打線を1失点に抑えて、見事8強入りを果たした。
【川上憲伸】1993年夏2回戦 久慈商 対 徳島商 – YouTube
中山利隆(徳島商)

3年春 1997年
1回戦 ● 4-5 天理
3年夏 1997年
1回戦 〇 7-5 新湊
2回戦 〇 7-3 佐賀商
3回戦 〇 9-8 西京
準々決勝 ● 1-5 平安
1997年夏に徳島商を4年ぶりのベスト8進出をもたらした長身右腕。上背を活かした角度のあるボールを武器に、打たれ強い投球を見せた。四国王者として迎えた選抜では、守備の乱れから優勝した天理に悔しいサヨナラ負け。リベンジを期した夏は新湊、佐賀商、西京とともに失点こそ多かったものの、最後まで粘り強い投球で勝利に導いた。
最後は準々決勝で平安・川口(オリックス)との投げ合いに敗れたが、9回まで1-1の投手戦を展開。最後の試合でこの夏一番の投球を見せ、充実の表情で甲子園を去った。
[プロ 野球 ハイライト] 【熱闘甲子園】宝積有香 1997 徳島商VS西京 – YouTube
牛田成樹(徳島商)

3年夏 1999年
1回戦 〇 5-1 北海
2回戦 ● 1-3 滝川第二
1999年に徳島商のエースとしてチームを3年連続の甲子園出場に導いたエース。持ち味のフォークボールを武器に勝負所で三振を奪う投球が光り、初戦の北海戦は1失点完投で2年ぶりの初戦突破を果たした。
2回戦はV候補の滝川第二と対戦。県大会のチーム打率が4割を超え、初戦で東邦の岡本・朝倉(中日)の2枚看板を攻略した強力打線を中盤まで1点に抑えた。プロ注目のエース福沢(中日)と互角に投げ合い、好試合を演出したが、最後はその福沢にタイムリーを打たれて力尽きた。
阿竹智史(徳島商)

2年夏 1999年
1回戦 〇 5-1 北海
2回戦 ● 1-3 滝川第二
3年夏 2000年
1回戦 〇 10-2 福島商
2回戦 〇 11-6 仙台育英
3回戦 ● 2-6 長崎日大
2000年の徳島商のリリーフエースとして活躍した阿竹。2年生時から主軸として「打」の方で活躍し、滝川第二のエース福沢(中日)からタイムリーを放つなど、実力を示してきたが、最後の夏は投手としても活躍。野手投げではあるが、140キロを記録する力のあるストレートを武器に3試合すべてにリリーフ登板し、相手打線の勢いを止める役割を果たした。
なお、初戦で福島商・芳賀のインハイのストレートをとらえたホームランは、今でも自分のなかで衝撃度No.1のホームランである。
[Baseball Highlights] 2000【熱闘】徳島商vs福島商 – YouTube
丸山哲矢(鳴門工)

2年夏 2001年
1回戦 ● 1-11 日本航空
3年春 2002年
1回戦 〇 7-5 酒田南
2回戦 〇 3-2 大体大浪商
準々決勝 〇 19-1 広島商
準決勝 〇 3-1 関西
決勝 ● 2-8 報徳学園
3年夏 2002年
1回戦 〇 9-2 日大東北
2回戦 〇 5-3 一関学院
3回戦 〇 7-3 玉野光南
準々決勝 ● 1-7 智辯和歌山
鳴門工の2002年の快進撃を支えたエース。捕手・浜永との幼馴染バッテリーが息のあった投球で、守りのリズムをもたらした。持ち味のカーブを活かした投球で緩急を駆使し、選抜では準々決勝、準決勝と広島商、関西を相手に1失点しか許さなかった。特に関西の好左腕・宮本(日本ハム)との投げ合いを制した準決勝の投球は見事だった。
夏は徳島大会決勝で鳴門第一との延長15回の死闘をサヨナラ勝ちで制して甲子園へ。日大東北、一関学院、玉野光南を下してベスト8に進出し、鳴門工時代の到来となった。
[Baseball Highlights] 2002【熱闘】鳴門工vs玉野光南 – YouTube
平岡政樹(徳島商→巨人)

3年春 2003年
2回戦 〇 2-1 柳川
3回戦 〇 6-1 藤代
準々決勝 〇 13-0 智辯和歌山
準決勝 ● 3-5 横浜
2003年選抜で大会最速の147キロをマークした速球派右腕。四国王者として臨んだ選抜では1,2回戦と柳川、藤代を1失点完投で下し、まずは順当にベスト8に進出した。迎えた準々決勝では強打の智辯和歌山と対戦。前年夏の準Vメンバーが複数残る強力打線を相手に、要所を締めてわずか7安打で完封し、智辯和歌山を初めて完封した投手となった。
準決勝で守備の乱れから横浜に惜敗したが、打っても5番としてヒットを連発するなど、野球センス抜群の好選手であった。


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