【好投手列伝】石川県篇記憶に残る平成の名投手 2/2 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
山口哲治(星稜)
4番・松井秀喜(ヤンキース)とともに2年生時から主力として活躍した不動のエース。スローカーブとキレのある真っすぐを武器に、2年夏に下馬評をかわして4強まで勝ち上がると、神宮大会では決勝で帝京を下して全国制覇を達成。最終学年は松井に注目が集まりがちだったが、エースで3番としてチームを引っ張る山口の存在がチームの強さの源だった。
しかし、選抜では準々決勝の天理戦で松井の失策も絡んで8回に一挙5失点で逆転負け。そして、夏はあの有名な5打席連続敬遠の試合で序盤に明徳義塾の巧みな攻めに3点を奪われ、結局1点が届かずに惜敗した。山口自身は打撃でも3安打を放つなど奮闘したが、初めて優勝候補筆頭として挑む重圧があったのか、悔しい結末となった。
【星稜VS堀越】ダイジェスト 1992春センバツ 松井秀喜大会3発目 好投手山本を攻略 – YouTube
中野真博(金沢)
1994年選抜で史上2人目となる完全試合を達成した好右腕。2年生時は春夏ともに初戦敗退だったが、最上級生となった選抜では初戦の江の川戦で一世一代の快投を披露した。130キロ台後半の伸びのある速球と切れ味抜群のスライダーで江の川の各打者をきりきり舞い。打っても追加点となるタイムリーを放ち、心地いい緊張感の中でバックの好守備にも助けられて偉業を成し遂げた。
【甲子園 完全試合】江の川 × 金沢 9回表 【1994年選抜高校野球】 – YouTube
山本省吾(星稜→近鉄)
名門・星稜を初のファイナルへ導いた2年生左腕。2年生ながら前日本代表にも選ばれ、選抜では8強に進出するなど、実力は高く評価されていた。しかし、全日本でみた今治西・藤井(ヤクルト)や熊本工・松本(ダイエー)などの本格派に魅了され、徐々に腕の振り出す位置が高くなったことで、ボールの出所が見えやすくなり、春季北信越大会では夏に4強入りを果たす敦賀気比打線にコールド負けを喫した。
自分の持ち味を見直してスリークオーターに戻した夏は、初戦で県岐阜商を完封して好発進。その後も、足のケガがありながらも、好左腕・吉年(広島)を擁する関西やV候補筆頭のPLに打ち勝った強打の智辯学園を抑え、見事決勝まで勝ち上がった。また、足のケガの診察をしてもらった関西の医師団とも「絆」が生まれ、まさに「人間力」がつかみ取らせた準優勝であった。
⚾【平成7年】帝京 対 星稜【高校野球・決勝】 – YouTube
中林佑輔(金沢→阪神)
2001年選抜屈指の左腕として注目された中林。右腕・坂井との左右の両輪は出場校中でも屈指の投手力を誇った。初戦は坂井が21世紀枠の安積を相手に2桁三振を奪って5-1と快勝し、3回戦の常総学院戦で中林が満を持して先発のマウンドに向かった。
優勝候補の関東王者に対して、中林は真っ向から投げ下ろす球威十分のストレートで5回まで強力打線を無失点に封じる。しかし、6回表に立て続けにセーフティバントを決められ、この回一挙4失点。ほかのイニングは無失点に封じらただけに惜しまれる回だった。夏も3回戦で平安の巧みなバント攻撃の前に1-3と惜敗。春夏ともに試合巧者の巧みな攻めの前に散った。
2001年春の選抜甲子園振り返りまとめ – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
小嶋達也(遊学館→阪神)
1,2年生だけのチームでつかみ取った2002年夏の遊学館のベスト8。その中心にいたのが、2年生左腕の小嶋だった。人体の体幹・構造を理解した理論的な指導に定評のある山本監督が驚くほど、柔軟かつバランスのいい筋肉がついており、しなやかなフォームから繰り出すストレートとスライダーを武器に3試合で41個もの三振を奪った。3年選抜にも出場したが、やはり2年夏のインパクトが最も大きかった。
コメント
[…] […]
[…] […]