智辯学園 吉田優一郎

大会9日目第2試合
2008年夏2回戦
智辯学園
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 |
| 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 4 |
| 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1× | 5 |
報徳学園
智辯学園 阪口→新田
報徳学園 近田
試合前予想
2003年から4年連続でライバル天理に覇権を奪われ、苦しい時代を過ごしていた智辯学園。しかし、前年にあたる2007年に佐藤龍、生多、岸田ら強打者を並べた打線で久々に復活出場を果たすと、甲子園では2回戦で仙台育英のMAX155キロの剛腕・佐藤由(ヤクルト)を打ち崩すなど、3回戦へ進出する。すると、続く2008年はエース阪口を中心にディフェンシブなチームで、連続出場を達成。3番捕手の土井を中心に手堅い戦いで、勝ちを拾っていった。
迎えた甲子園初戦は近江と隣県対決。春季近畿大会や練習試合でも対戦しており、互いの手の内をよく知るチームであった。相手の本格派エース小熊(中日)に対し、取っては取られての試合展開となったが、終盤に土井のタイムリーなどで3点勝ち越し。9回裏に近江の猛反撃に会い、投手ライナーが阪口の足を直撃するアクシデントもあって、1点差に迫られるが、最後は満塁のピンチをしのぎ切ってゲームセットに。2年連増で初戦突破を果たした。
続く2回戦の相手は、またも地元・近畿勢の報徳学園。大会屈指の左腕エース近田(ソフトバンク)が牽引していた。しかし、2002年の選抜優勝を最後に3大会連続初戦敗退と、こちらも苦しい時期を過ごしていた。初戦は新潟県央工を相手に2点を先行され、またも初戦敗退かと危惧されたが、6番氏家の同点2ランで振り出しに。最後は9回裏に4番井上が特大のサヨナラ2ランを放ち、負の連鎖を断ち切って、久々の勝利を手にしたのだった。
展開
試合前の焦点は、近田vs智辯学園打線。だが、始まってみると、打力で少し劣ると思われていた報徳学園が常に先手を取る。1回裏に死球と捕逸を絡めて無安打で1点取ると、4回裏には5番近田・6番氏家・7番中村の3連打で1点。制球のいい阪口に対して、各自がしっかり狙いを絞って攻撃をしていく。
しかし、智弁学園打線も初戦で小熊を打った自信があり、ひるむことはない。5回表に2アウト2,3塁のチャンスを作ると、キーマンの3番土井がセンター返しの痛烈な2点タイムリーを放ち、試合は振り出しに。だが、この試合は報徳が常に先行してペースをつかむ。直後の5回裏に当たっている4番井上にタイムリーが飛び出すと、6回裏にも1点を追加。4-2と報徳の2点リードで試合は最終回へ突入していった。
そして、代打へ
9回表、智辯学園の攻撃は下位打線へと向かう打順。先頭の5番阪本、代打・稲森と打ち取られ、2アウトとなる。だが、ここからが智辯学園打線の真骨頂であった。2年生の7番辻が初球をセンターへはじき返すと、ここで小阪監督はエース阪口に代打・吉田を送る。吉田はまたしても初球攻撃を見せると、高めの速球をとらえた打球はセンター越えのタイムリー3塁打に!1点差に詰め寄ると、さらに、続く9番当坊も初球をセンターへはじき返し、ついに同点!3者連続初球攻撃という、一気呵成の攻めで2点のビハインドを追いついたのだった。
その後、延長10回裏にサヨナラ犠飛を打たれて敗退してしまうのだが、天理に押されていたところから復活を果たした、この2年間の戦いが小阪監督に与えた自信は大きかっただろう。ここから、智辯学園の復活ストーリーが始まり、後々の躍進へと繋がっていった。

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