2021年選抜2回戦 智辯学園vs広島新庄(8日目第1試合)

2021年

大会8日目第1試合

 

広島新庄

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 1 0 0 0 0 0 1 0 2
0 0 3 1 0 1 0 0 × 5

智辯学園

 

広島新庄  花田→秋山

智辯学園  小畠

地区大会優勝校同士の好カードは智辯学園が中盤以降広島新庄の投手陣を攻略。先発・小畠が要所をしっかり締めて完投し、初戦に続いて強豪対決を制した。

試合

広島新庄は初戦と同じく花田が、智辯学園はリリーフ登板だった小畠が先発した。

花田は初戦同様にストレートが走っており、スライダー、カットボールも交えてくると智辯学園打線はなかなかとらえることはできない。1,2回と完ぺきに抑え込まれるところを見るとこれは攻略は難しそうだと感じさせられた。2回には2塁ランナーの山下がけん制で刺され、智辯学園にとっては嫌な雰囲気が漂う。

エースを援護したい広島新庄は2回表に先制点を奪う。打撃もいい4番花田小畠の角度のあるストレートをレフトにクリーンヒットすると、暴投で二進。2アウト後に7番平田がまたもストレートをレフトにはじき返し、今大会初ヒットとなるタイムリーで1点を先制する。この回は左打者が球威のあるストレートを逆らわずに打ち返した。

これで広島新庄ペースかと思われた3回裏、一つのミスから試合の流れが暗転する。

智辯学園は1アウトから8番中陳がセンターへの2塁打で出塁。花田のストレートを初めてまともに打ち返してチャンスを迎える。その後、四球もあって2アウト1,3塁となると、2番垪和は三遊間深い位置への当たりを放つ。これを広島新庄のショートがよく捕球するも、セカンドへの送球が悪送球となって3塁ランナーがホームイン。守りのチームの広島新庄にとっては痛いプレーとなる。

この同点劇で落ち着きを取り戻したか、智辯学園打線がつながり始める。3番前川がセンターへのテキサス性のタイムリーで勝ち越すと、4番山下は高めに浮いたボールを逃さずライトへ打ち返して3点目。山下は打席の中で花田の落ちるボールを再三カットし、根負けしたところを打ち返した価値あるタイムリーであった。

広島新庄は昨秋の中国大会から4試合連続で1点差ゲームをものにしてきた試合巧者。しかし、守りのミスから失点したショックは大きい。硬さの取れた智辯学園打線に4回には犠飛で得点を許すと、6回には代わった2番手の秋山からも1番岡島が逆らわない打撃でタイムリーを放ち、5-1となる。初戦の大阪桐蔭戦に続いて大会屈指の左右の好投手から5点を奪う当たり、智辯学園打線の威力はやはり本物だ。

守り勝つ野球の広島新庄にとっては、このビハインドはかなり大きいもの。試合途中から腕の振れ始めた智辯学園・小畠の角度があってなおかつ手元で動くツーシームに苦戦し、ファウルでカウントを稼がれて、変化球で打ち取られていく。

それでもなんとか反撃したい広島新庄は8回表、8番秋山、1番大可とこちらも左打者が逆らわない打撃でレフトへのヒットを放つ。ここで3番瀬尾がセンターへのタイムリーを放ち、なお2,3塁で打席には4番花田。一発出れば同点の場面だったが、当たり損ねの投手ゴロに打ち取られて盤万事休す。智辯学園が安定した試合内容で広島新庄を退け、優勝した2016年以来のベスト8入りを決めた。

まとめ

智辯学園にとっては3回に相手のミスに付け込んでリードを奪えたことが大きかった。左右の好投手を擁し、ディフェンス力に定評のあるチームを相手に昨ない点差で終盤に持ち込まれるときつかったが、4回で3点差がついたことで落ち着いて試合を進められた。右腕・小畠は1年夏以来の先発マウンドだったが、中盤から完全に自分の投球を取り戻して完投。左腕・西村を温存できたことも大きく、厳しいブロックを潜り抜けた今、視界は良好だ。

対する広島新庄は新チーム結成以来、練習試合も含めて初の敗戦となったが、やはり負けるときはミスがつきものか。攻撃陣も小畠の動くボールに苦戦し、点差が空いたことで機動力も使いづらくなった。ただ、初戦と同様にこの試合も花田秋山の2投手の投げるボールの質は出色であり、夏もぜひ甲子園で見てみたいチームである。

2021年選抜2回戦予想 智辯学園vs広島新庄 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

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