2025年選手権2回戦 岡山学芸館vs松商学園(7日目第2試合)

2025年

大会7日目第2試合

松商学園

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
1 0 1 0 0 0 0 1 × 3

岡山学芸館

 

松商学園    加藤→森田

岡山学芸館   青中

両先発投手の好投で接戦となった試合は、岡山学芸館・青中が持ち味を発揮し、松商学園打線を6安打でシャットアウト。打線も小刻みに得点を重ね、2年連続の初戦突破を果たした。

試合

岡山学芸館は青中、松商学園は加藤と県大会を牽引した両左腕エースの先発で試合は幕を開けた。

岡山学芸館の青中は140キロ台の速球に多彩な変化球を織り交ぜる好左腕。岡山大会では倉敷商やおかやま山陽との接戦を経験し、打たれながらも要所を踏ん張る投球を見せた。初回、2アウトを奪うも、3番小林嶺、4番小林伸にスライダーを狙われ、連打を許す。相手は堅守を誇る松商学園だけに先制点は与えなくない場面。ここで5番清水をショート深い位置へのゴロに打ち取り、ショート森下の好判断で3塁封殺し、無失点で切り抜ける。

一方、松商学園・加藤も県大会で38イニングを投げて40三振を奪った本格派左腕。しかし、1回裏、1番明楽のショートへの強烈な打球を漆戸がはじいてしまい、県大会無失策の守備陣がいきなりエラーによる出塁を許してしまう。明楽の盗塁を阻止して1アウトを奪うも、2番藤原が高めの速球を差し込まれながらもセンターへ運び、相手に落ち着く間を与えない。再び盗塁を敢行すると、今度は成功してランナー2塁。ここで4番繁光がアウトコースのストレートを見事な流し打ちでレフトに運び、1点を先制する。

この後、得点にこそつながらなかったが、重盗を敢行して成功。立ちあがりから佐藤監督が積極的にスチールを仕掛け、攻撃的な姿勢を打ち出す。

初回の攻防で明暗の分かれた両校。追いつきたい松商学園は2回にもランナーをにぎわすが、攻撃がかみ合わない。先頭の6番漆戸がこちらも相手の失策で塁に出ると、犠打と8番木内のスライダーをとらえたヒットで1.3塁とチャンスを拡大する。しかし、続く9番久保田の初球スクイズは高めに外されて、3塁ランナーが封殺。岡山学芸館ベンチも読んでいたか、ウエストして相手の目論見を断った。その後、死球でランナーをためるも、1番小林智が打ち取られて無得点。1安打1失策1死球を記録しながらも得点には結びつかなかった。

松商学園は3回にも2四球でランナーを出すが、無得点に終わり、3回で実に7人のランナーを出しながらスコアボードの数字は「0」。立ち上がり決して安定していたとは言えない青中に対し、襲い掛かることができない。

すると、3回裏、岡山学芸館は先頭の2番藤原が9球粘って四球を奪取。この上位打線の粘っこさが岡山学芸館の特徴だ。犠打で2塁へ進むと、4番繁光は変化球をうまくためてライトへ引っ張り、1,3塁とチャンスを拡大する。ここで岡山学芸館は1塁ランナーが盗塁を仕掛けるが、これを刺そうとした捕手の送球がセンターに抜けてしまい、3塁ランナーがホームイン。相手のミスから貴重な2点目を奪うことに成功した。

リードを広げてもらった青中は4回、5回もランナーを許しながらも無失点投球を持続。これだけ出塁されながらもホームを踏ませない打たれ強さは特筆ものである。もはやランナーがいることがデフォルトになっているのか、全くあわてる様子がない。5回表には、1アウト1,3塁のピンチでもランナーをケアしながら、5番清水、6番漆戸を低めの変化球で連続三振。ピンチの場面での投球を心得ている左腕である。

一方、3回までに2失点した松商学園・加藤も中盤からはいつもの投球を取り戻す。キレのある真っすぐで岡山学芸館の粘り強い打線を打たせて取っていき、サード清水をはじめとしたバックの好守でアウトを積み重ねていく。2-0と岡山学芸館がリードのまま、試合は後半戦に突入していく。

松商学園としては、グランド整備明けの6回に青中攻略の糸口を見つけたかったが、下位打線が3人連続の内野ゴロで3者凡退に。ストレートに狙いを絞っていったのだが、低めに落ちるチェンジアップにタイミングが合わず、青中が淡々と打ち取っていく。前半の苦しい時間帯を切り抜け、後半は力も抜けたのか、松商学園に突破口を与えないピッチングを展開していく。

これに対し、松商学園・加藤も6回、7回と打たせて取る投球で好投を見せ、青中と同じような投球内容で0を並べる。しかし、8回裏、松商学園が2番手の左腕・森田にスイッチすると、岡山学芸館はそつのない攻撃でいよいよ勝負を決めに来た。

この回、またも2番藤原が先頭で突破口を開く。フルカウントまで粘ると、高めの速球を引っ張ってレフトへ快打。犠打で2塁へ進むと、4番繁光は1,2塁間への渋い内野安打で繋ぐ。1,3塁となり、佐藤監督はここで5番山田にスクイズを指示。一度失敗しながらも、カウント1-1から再びサインを出し、今度はきっちり決めて見せた。ここにきてダメ押しとも言える3点目。青中にとっても大きな援護点となった。

青中は最終回に入っても、自分のペースを乱さず、松商学園打線を3者凡退に打ち取ってゲームセット。6安打4四死球1失策で再三ランナーを出しながらも、最後までホームは踏ませず、岡山学芸館に2年連続となる夏の甲子園勝利をもたらしたのだった。

まとめ

岡山学芸館は、守りに自信があるぶん、序盤、是が非でも先制点をあげるべく、積極的に動いたのが功を奏した。1回裏は1つ失敗はあったものの、4盗塁をしかけ、上位打線で足を絡めて得点を奪取。2点目も盗塁、3点目はスクイズとこの試合の3点はすべてタイムリー無しで上げたものであった。先手必勝の鉄則に従い、自分たちからイニシアチブを取った見事な攻撃であった。

また、投げてはエース青中が相手に残塁の山を築かせ、完封勝利。序盤はボールがやや高めに入り、スライダーを痛打されたが、ランナーを出してからが本当に打たれ強い。後半は完全に立ち直り、内野ゴロの山を築いて、伝統校にホームを踏ませなかった。昨夏の甲子園でも2勝はいずれも完封勝ちの岡山学芸館。新基準バットの導入に伴い、時代に即した守り勝つスタイルが定着しつつある。

一方、松商学園としては初回の先頭打者でいきなり失策が出てしまい、序盤はどこか攻守ともに自分たちの流れに持ち込めない試合展開になってしまった。長野大会では細かい攻防を制して、接戦をことごとくものにしたが、この日それを制したのは相手の岡山学芸館だったということだろう。エース加藤は実力を十分発揮し、7回2失点と結果を残しただけに、守備と走塁でも細かいミスが響く格好となった。

県内最多38回目の夏出場であったが、今年は少し悔いの残る結果になったかもしれない。ただ、それでも前評判が決して高くないなかで、ノーシードからここまでたどり着いた戦いは見事だったと言えるだろう。

【高校野球 甲子園】 岡山学芸館 vs 松商学園  【全国高等学校野球選手権大会 2回戦 6回〜全打席ハイライト】 2025甲子園 8.12

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