2025年選手権1回戦 広陵vs旭川志峯(3日目第2試合)

2025年

大会3日目第4試合

旭川志峯

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
0 0 0 1 0 1 1 0 × 3

広陵

 

旭川志峯  大渕→宝泉

広陵    堀田

両先発の好投で投手戦となった試合は、広陵打線が中盤以降に旭川志峯の投手陣を攻略。犠飛で着々と加点し、エース堀田の好投もあって、3年連続の初戦突破を果たした。

試合

広陵はこれで3年連続の大舞台となる右腕・堀田が先発。一方、旭川志峯はエースナンバーの河合に代わって右腕・大渕をマウンドに送った。

広陵・堀田は初回、力のある速球とチェンジアップを武器に上位打線を3者凡退。対する旭川志峯の右腕・大渕は2番曽根に粘られて四球を出し、盗塁も決められるが、3番高橋のファーストライナーが併殺となり、無失点で乗り切る。

試合前の予想は広陵有利が大方を占めるカード。しかし、2回表に入って旭川志峯が攻勢をかける。1アウトから5番石田がインサイドの速球を力強くとらえると、打球は右中間最深部に到達。石田は迷わず3塁を陥れ、先制のチャンスを迎える。ここは堀田も踏ん張り、2アウト1,3塁までされながらも球威で打ち取るが、石田の一打はチームに勇気を与えるものであった。

むしろ、序盤は旭川志峯・大渕の方がいい投球を見せる。粘り強い広陵打線に対し、強気にインサイドも攻めていき、痛烈なファウルを打たれてもひるまない。特に左打者の懐を突く投球が光り、スプリットも織り交ぜながら、2回、3回と三者凡退で切って取る。後ろに投手がいることも考え、序盤から目いっぱい飛ばす。

この流れに乗って4回表、旭川志峯が先制点を奪う。先頭の3番億定のショートゴロが悪送球を誘い、一気に2塁へ進むと、セカンドゴロで3塁へ。ここで打席には第1打席に3塁打の5番石田堀田もここは目いっぱいの投球を見せるが、カウント2-1から低めのチェンジアップをうまくすくった打球はセンターの前に弾み、旭川志峯が1点を先行する。

これで乗っていきたい旭川志峯だが、ひょんなところからリードを吐き出してしまう。4回裏、点を取った直後の守りで、大渕は簡単に2アウトを奪うが、3番高橋にはインサイドの速球を右中間にはじき返される。これをライトとセンターの両者が交錯する間に後ろにそらしてしまい、中継も乱れる間に高橋は一気にホームへ。思わぬ守備の乱れから試合はあっという間に振り出しに戻った。

ただ、不運な失点はあったものの、旭川志峯の大渕はよく粘った。内外を広く使った投球で5回を1失点と先発としては十分な仕事を果たす。対する広陵・堀田はストレートが走り始めると、チェンジアップとの相乗効果が威力抜群。旭川志峯の打者としては、わかっていても相手の掌の上で踊らされているような、そんな投球であった。

試合は、1-1のまま後半戦へ。6回表を堀田が完ぺきな投球で三者凡退に封じると、直後の攻撃で広陵打線がとうとう大渕を捕まえる。先頭の1番白髪がインサイド高めの速球をセンターへ打ち返すと、犠打で二進。当たっている3番高橋は低めの速球をうまく拾ってライトへ打ち返し、1アウト1,3塁とチャンスを広げる。ここまで打者3人でわずか5球。電光石火の攻撃である。ここで4番草島がレフトへ犠飛を打ち上げ、白髪が3塁から生還。試合の流れが変わりやすい「6回」というイニングをものしてみせた。

山本監督はここで大渕を限界と感じたか、7回から2番手で宝泉をマウンドへ。リードをもらった広陵・堀田が乗ってきたため、いよいよこれ以上の失点は許されない状況だった。しかし、7回裏、その堀田が先頭でヒットを放つと、犠打は失敗に終わるものの、盗塁ですかさず挽回。広陵らしい積極野球でチャンスを作る。9番大下がインサイドの速球を詰まりながらもレフトへ落とすと、1番白髪はレフトへ痛烈に打ち返し、3-1。レフト熊野もナイスキャッチだったが、堀田の出来を考えると、決定的とも言える3点目だった。

2点差となった堀田は9回表に2アウトからショート白髪のエラーでランナーを出すが、最後までボールの勢いは落ちず。旭川志峯の反撃を封じ、最後は7番村田を三球三振でゲームセット。広陵が後半になるにしたがってらしさを出し、3年連続で初戦突破を決めた。

まとめ

広陵はエース堀田が中盤に痛打を浴びたが、後半に入ってからは無安打投球を展開。伸びのある速球とチェンジアップによる緩急で相手打線を翻弄した。また、打線も中盤以降、着実に加点。ランナー3塁できっちり犠飛を放ち、リードを広げた。

思い返すのは2008年の広島大会決勝。一時2-9と総合技術に大量リードを奪われながら、3本の犠飛を含む猛反撃で県内の新興勢力を相手に大逆転劇を演じた。プロの打者でも実は打つのが難しい犠飛をきっちり打ち上げる広陵打線の技術の高さは、さすが常連校である。エース高尾のいた昨年、スラッガー真鍋もいた一昨年と比較すると、注目度はそれほどではないが、地に足のついた強さがある今年の広陵。春夏連覇を狙う横浜にとっては、反対の山で常連校が実に不気味な存在感を放っている。

一方、旭川志峯としては、先発・大渕の起用は大当たり。序盤戦は5番石田の快打もあって、一時リードを奪うに至った。しかし、それだけに4回の外野守備の乱れが痛かった。常連校を相手にミスが出るとやはり見逃してはくれない。リードを保って相手の焦りを誘う戦いに持ち込めなかったことが悔やまれた。ただ、全体を通して、好投手・堀田によく食らいつき、失点も3にとどめた戦いは見事。今年も勝利はならなかったが、確かな手ごたえは残した戦いであった。

旭川志峯―広陵 6回裏【第107回全国高校野球選手権大会】

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