2026年選抜2回戦
八戸学院光星vs滋賀学園
52% 48%
ともに乱戦を制したチーム同士の2回戦。打線は好調だが、八戸学院光星は守備陣、滋賀学園は投手陣にやや不安を残す。打力の差でやや八戸学院光星が優位か。
八戸学院光星はエース北口が延長10回を投げぬいて6点を奪われながらも、129球を投げぬいて完投勝ち。ただ、失点こそかさんだものの、ボールが高めに浮いた立ち上がりと、味方のミスが絡んだ8回以外のイニングは、中国地区王者の打線を翻弄した。投げるたびに尻上がりに調子を上げていき、特に低めの落ちる変化球は、とらえるのは攻略困難だ。ただ、懸念されるのは初戦で6失策と乱れた守備。8回裏には1イニングで3失策とかなりバタバタする場面が見られた。力投するエースを支えるためにも、次戦までに修正していきたいところだ。
一方、初戦でシーソーゲームを制した滋賀学園は、上位打線が好調を維持。1番から5番までで7安打を放って5点をたたき出した。センターから逆方向への意識をもってミートしていく打撃で、長崎西のサイド右腕を攻略した打撃は、今後の戦いを見据えても通じるものがあるだろう。ただ、光星・北口に対しては、やはり低めに落ちる変化球のマークが必要となる。低めを振らずにゾーンを上げ、球威のある速球をはじき返せるかどうか。ともにマルチヒットを放った1番藤川、2番三木、そして、決勝点をたたき出した3番吉森の3人が、立ち上がりがやや不安定な来田具とを捉えたいところだ。
一方、滋賀学園の方は守備陣は無失策だったが、投手陣が計10四死球を与える乱調ぶり。よく4点で済んだという印象であり、光星相手に同じことをすると火の車になるのは明白だ。伴田は終盤に向けて立ち直ったが、先発して3回で降板した土田は、次戦に向けてどう立て直すかが重要になる。ともに緩急を駆使した投球が持ち味だけに、まずは基本となる速球できっちりとコーナーに決めてカウントを作りたい。なおかつ、あの崇徳・徳丸を工夫した打撃で攻略した光星打線が相手なだけに、配球面での工夫も必要になるだろう。
対する八戸学院光星打線は、これぞ全国レベルの打撃のチームという印象の1回戦であった。140キロ台の速球とキレのあるスライダーを武器とする徳丸に対して18安打を浴びせる猛攻で、大量15点を奪取。打席寄りに立ってインサイドのボールを投げにくくさせ、なおかつ甘く入ったボールは少し体を開きながらとらえる。全国屈指の左腕が、後半に成す術もなく打ち込まれた様は、光星打線の脅威を物語っていた。ホームランを含む3安打の1番菅沼を筆頭にスタメンの7人がマルチヒットを記録。制球難、失投があれば容赦なく畳みかけて、あっという間に試合を決めてしまうだろう。
点の取り合いになると、やはり打力で一日の長がある光星に分があるか。滋賀学園としては、投手陣の四死球を少しでもなくして、失点をしても最少失点でしのぎたい。5点以内の勝負なら滋賀学園にも勝機は出てくるが、それ以上の得点のゲームだと光星の試合になるだろう。
主なOB
八戸学院光星…坂本勇人(巨人)、田村龍弘(ロッテ)、北條史也(阪神)、八木彬(ロッテ)、武岡龍世(ヤクルト)
滋賀学園…宮城滝太(DeNA)、鈴木蓮(DeNA)、長崎蓮汰(ソフトバンク)
青森 滋賀
春 1勝 0勝
夏 2勝 2勝
計 3勝 2勝
対戦成績は春は青森勢がリードし、夏は2勝2敗のタイとなっている。
1986年夏は開幕戦で甲西と三沢商が対戦。髭の奥村監督の指導の下、年々1985年夏にベスト4と快進撃を見せた甲西が、奥村選手のホームランなどで7-0と三沢商を圧倒し、前年に続いての初戦突破を決めた。出場したのは、この2回のみだが、甲子園のファンに鮮烈な印象を残した。その敗れた三沢商は29年後の夏に再び快進撃を見せ、当時県内で無双していた八戸学院光星に県大会決勝でサヨナラ勝ち!最後はサヨナラ暴投という衝撃的な幕切れで全国行きを決めた。
一方、2024年夏は準々決勝で青森山田と滋賀学園が対戦。開幕戦を制して、勢いに乗る滋賀学園はこの日も9安打を放って、青森山田の下山・関の両右腕を攻め立てるが。この日はそれまでの3試合のように攻撃がつながらない。一方、滋賀学園の先発・土田の前に沈黙していた青森山田打線だったが、7回裏に5番吉川の値千金のタイムリーが飛び出し、先制に成功。虎の子の1点を最後は関が守り切り、同校史上初となる甲子園4強まで勝ち上がった。
2024年選手権準々決勝 青森山田vs滋賀学園(12日目第2試合) | 世界一の甲子園ブログ
選抜では2度目となる両県の対戦。勝利をおさめるのはどちらのチームか。
思い出名勝負
2001年夏準々決勝
近江
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
| 0 | 1 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 8 |
| 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 6 |
光星学院
近江 竹内→島脇
光星学院 松崎→御船
日大三の豪打や日南学園・寺原(ダイエー)の剛速球に沸いた2001年の選手権大会。好ゲームが多く、大会終盤も盛り上がりを見せたが、その準々決勝第2試合ではフレッシュな顔合わせが実現した。
近江は春夏7回目の出場で初の8強入り。先発・竹内(西武)、中継ぎ・島脇(オリックス)、抑え・清水の3投手による「3本の矢」で相手打線を抑え込む投手力が売り。失点が計算できる中で打線は確実につないでいく攻撃が光り、得点力は高かった。
初戦は盛岡大付の投手陣を中盤に攻略して4-1と夏7年ぶりの白星を奪取。3回戦では塚原星雲の先発・長谷川を攻略し、四死球も絡めてビッグイニングを築き、11-1と大勝で夏初めての2勝目を手にし、この大会の台風の目になりつつあった。
一方の光星学院は昨年青森勢として31年ぶりの4強入り。前年は打撃が売りのチームだったが、今年はエース左腕・松崎(楽天)を中心に守りがいい印象。主戦投手が故障する中で、松崎が粘り強い投球でマウンドを守った。
初戦は昨年の準決勝・智辯和歌山に続いて、和歌山勢の初芝橋本と対戦。初回から1番主将の池田が相手2年生左腕・若松から長打を放つなど打線が大量援護し、9-2で快勝をおさめ、まずは無難に初戦を突破した。続く3回戦では春夏連続出場の佐賀・神崎と対戦。神崎の左腕・納富に苦しんだが、終盤リリーフした左腕黒田から主将・池田が会心の逆転2ランを放って試合をひっくり返すと、エース松崎が粘投で2失点に抑え、2年連続の8強を決めた。
ともにディフェンスの安定したチーム同士の対戦。経験値で光星学院に少し分がありそうだが、チーム力に大きな差はなかった。
試合は序盤から両チームが攻め合う展開。初回四球で出た1番池田を3番樋口がこの大会5本目となるヒットで返す。さらに5番大谷も3塁打で2点目。いきなり近江の先発・竹内のボールをとらえる。
だが、近江も打線好調ですぐに反撃。2回に3塁打の橋本を9番戸田のタイムリーで返すと、3回には失策がらみで同点に追いつく。だが、光星学院はその裏当たっている1番池田の2塁打から3番樋口の犠飛で同点。前半常にペースを握っていたのは光星学院だった。
しかし、5回に試合が動く。3番・岡の四球などから築いたチャンスに、好調な6番・橋本がタイムリーを放って同点に追いつくと、さらにランナー1,2塁からなんとダブルスチール。動揺した松崎から7番小森が粘ってセンター前に勝ち越しタイムリー。初めて近江がリードを奪う。
だが、光星学院も譲らない。樋口がこの試合3打点目となるタイムリーを放ち、すぐに1点差にせまる。
その後は近江・島脇、光星学院・御船の両投手が好投、特に島脇は大きく縦に割れるカーブを武器に光星学院打線を6,7回と沈黙させる。
すると、8回表近江はまたしても足で突破口を開く。四球で出た9番戸田を1番木村のエンドランで進めると、ここで2番笹嶋、3番岡、4番松村が3者連続のタイムリー。一気に光星学院を引き離す。
この日は取っては取られての展開。その裏、4番松崎・5番大谷の連打をきっかけに2点を返したが、反撃もここまで。9回は1番池田を打ち取り、島脇が見事試合を締めくくって近江が初の4強入りを果たした。
近江はその後、準決勝では守備のいい松山商のスキをついて後半に逆転勝ち。3人の投手リレーを活かして決勝に進み、決勝では敗れたとはいえ強打の日大三を単打のみの10安打に抑えて好勝負を演じた。
一方、光星学院も自分たちの持ち味を発揮して8強入り。この2年後にもベスト8まで進み、この時期を境に青森勢は一気に強豪県へとのし上がった。

コメント