【好投手列伝】三重県篇記憶に残る平成の名投手 2/2

平成の名投手

【好投手列伝】三重県篇記憶に残る平成の名投手 1/2 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

平生拓也(宇治山田商)

2008年の選抜で大会最速となる153キロをマークした剛腕。2年夏は一つ上の先輩・中井(DeNA)とともに2枚看板を形成して甲子園出場を果たしたが、旋風を巻き起こした佐賀北に再試合の末に敗れた。新チームでは東海大会を勝ち上がって3位校ながら選抜に出場。初戦で21世紀枠の安房に逆転サヨナラで勝利し、宇治山田商として初めての甲子園1勝を手にした。

3回戦では大会No.1スラッガーの坂口(巨人)を擁する智辯和歌山と対戦。いつも以上に丁寧な投球で智辯和歌山打線を終盤まで0封したが、終盤に相手主将の勝谷に同点タイムリーを浴びて延長戦に。10回裏に味方のサヨナラかという当たりを相手外野手に好捕されると、延長11回表に決勝打を浴びて力尽きた。地肩投げの印象は強かったが、それでも彼のスピードボールは観衆を魅了した。

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西勇輝(菰野→オリックス)

今や球界を代表するエースとなった菰野・西は高校時代から制球力抜群の好投手だった。県予選では宇治山田商の剛腕・平生にも投げ勝ち、代表権を獲得した。しかし、甲子園では初戦で仙台育英の核弾頭・橋本(巨人)に5打数5安打と攻略され、13安打4失点。流れを取り戻せるかという場面でことごとく橋本に打たれ、1-4と敗退した。現在は阪神のエースとして球界に君臨している。

【阪神タイガース】西 勇輝【高校時代】投球映像 – YouTube

増田大輝(三重)

ややずんぐりむっくり系の体格ながら、決め球のスライダーを武器に好投した三重のエース左腕。2年夏は投手3本柱の一角として登板していたが、新チームでは押しも押されぬエースとなった。東海地区3位校として選出された選抜では初戦で四国Vの今治西と激突。しぶとい打線を相手に5失点を喫しながらも投げ抜き、サヨナラ勝ちにつなげた。

2回戦は優勝候補の帝京を相手に9回2アウトまで1点リードを奪ったが、土壇場でランナー3塁から同点タイムリーを浴びる。最後はサヨナラ負けを喫したが、相手の注目エース伊藤拓(DeNA)を相手に一歩も引かない好投を見せた。

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三浦浩太郎(三重)

2012年の選抜に2年ぶりに出場した三重高校。その原動力となったのが右腕・三浦浩太郎だった。切れ味抜群のスライダーを武器とする好投手で、2年秋の東海大会決勝では選抜でもV候補に挙がった愛工大名電の強力打線を相手に肘の痛みがありながらも4失点で完投した。

選抜では開幕戦で鳥取城北に競り勝って栄えある最初の勝利投手に。そして、ハイライトは2回戦の浦和学院戦。2年連続で関東王者となっていた強力打線を相手に7回まで無安打投球を展開し、結果敗れはしたものの、その実力を十二分に出し切った大会となった。

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今井重太郎(三重)

2014年の夏の甲子園でも最も多くの球数を投げ抜いたのが、三重の鉄腕・今井であった。3季連続出場ながら、前年夏は安楽(楽天)擁する済美、選抜では岡本(巨人)擁する智弁学園に敗れ、東海地区では負けなしにも関わらず、全国での勝利が遠かった。三重県勢自体も21世紀に入ってから夏の甲子園で勝利したのが、2009年の三重の1勝のみと、苦戦が続いていた。

選抜では智弁学園の岡本に力勝負で2ホームランを浴びた反省を踏まえ、新しく就任した中村監督の指導の下で力を抜いた投球を身に着け、力みがなくなった。迎えた夏の甲子園は初戦で強豪・広陵を相手に9回に2点差を追いつく粘りを見せて、サヨナラ勝ちを収めると、大垣日大・城北・沖縄尚学・日本文理を次々撃破。特に準々決勝・準決勝は前年秋の神宮大会のファイナリストの2校を力で圧倒。今井の粘り強い投球と切れ味抜群のスライダーが光った。

大会ベストナイン(2014年夏) – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

三重高 今井 重太朗 投手 ピッチング奪三振 – YouTube

定本拓真(三重)

大会前は決して下馬評の高かったわけではない2018年選抜の三重高校。ただ多彩な投手陣を擁し、打線も1番梶田をはじめとして力はあると見られていた。その投手陣の筆頭格としてチームを勢いに乗せたのが、エース定本。がっしりした体格でリリース前にやや体重がプレートに残るフォームだったが、独特の投げ方から投じる落ちるボールを有効に使い、初戦で強打の日大三打線に得点を与えず、好スタートを切った。

その後も順調に勝ち上がり、迎えた準決勝は春夏連覇を果たすこととなる大阪桐蔭と激突。根尾(中日)、藤原(ロッテ)らを擁する全国屈指のスター軍団を相手に、またしても変化球を有効に使って的を絞らせず、9回まで1点リードであわやという展開に持ち込んだ。最後は延長12回裏、史上初のタイブレーク突入かという状況で藤原にサヨナラ打を浴びたが、この年の選抜で最も大阪桐蔭を追い詰めた投手となった。

定本拓真 三重高校 甲子園での投球・奪三振 – YouTube

前佑囲斗(津田学園→オリックス)

津田学園を春夏連続の甲子園出場に導いたエース右腕。高校生の中では頭一つ飛びぬけた体格から投じる重みのあるストレートは球威、スピードともに大会屈指であり、選抜では近畿チャンピオンの龍谷大平安打線を延長10回まで0封した。夏は静岡との東海対決を制して、自身甲子園初勝利もマーク。続く2回戦では履正社の強力打線に打ち込まれたが、勢いのあるボールは大学生や社会人の投手を見ているような破壊力であった。

2019年選手権1回戦 静岡vs津田学園(2日目第2試合) – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

前 佑囲斗 津田学園 甲子園での投球・奪三振 – YouTube

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