【好投手列伝】埼玉県篇記憶に残る平成の名投手 2/5 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
【好投手列伝】埼玉県篇記憶に残る平成の名投手 3/5 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
【好投手列伝】埼玉県篇記憶に残る平成の名投手 4/5 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
【好投手列伝】埼玉県篇記憶に残る平成の名投手 5/5 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
染谷慶太(浦和学院)
夏は1986年に初出場で4強入りした浦和学院だったが、選抜初出場は1992年であった。この年はベスト4のうち3校を関東勢が占める大会だったが、浦和学院は左腕エース染谷の好投で快進撃。染谷は183㎝の長身から繰り出す速球とカーブを武器に要所で三振を奪う投球が光った。ちなみに今夏勇退した森監督が初めて指揮した大会でもあった。
初戦の福井商戦は染谷の失点を打線がカバーし、4点差をひっくり返す逆転劇で13-5と大勝。2回戦ではのちのメジャーリーガー岡島(レッドソックス)を擁する東山を、準々決勝では他校の不祥事による代替出場で快進撃を見せる育英を相手にそれぞれ完投勝利を挙げた。夏初出場時の谷口や初優勝時の小島(ロッテ)など、浦和学院が勝ち進む時には好左腕がチームを牽引した。
1992年選抜高校野球 浦和学院ー東山 岡島投手、染谷投手 – YouTube
青木勝久(大宮東)
選抜初出場で無印の快進撃を見せた1993年の大宮東。リリーフエースとしてチームを救ったのが右腕・青木であった。初戦は右腕・貝沼がV候補の崇徳を相手に完投勝利をマーク。3回戦の浜松商戦、準々決勝の長崎日大戦は貝沼は肩の調子が思わしくなくリードを許す展開となり、継投した青木がスライダーを武器に粘りの投球で逆転勝利をもたらした。
背番号10ながら躍動感のあるフォームで準決勝の国士舘戦では3失点完投勝利。決勝では上宮のそつのない攻めに屈したが、大会中に投手として投げるたびに成長を見せた好投手であった。
土肥義弘(春日部共栄→西武)
花咲徳栄が埼玉県勢初優勝を果たす前、夏の埼玉勢の最高成績は1993年夏の春日部共栄の準優勝であった。その中心にいたのが、2年生左腕の土肥義弘(西武)。小林との2年生バッテリーは巧みな配球の豊富なスタミナを武器に強豪を次々倒し、決勝までコマを進めた。
初戦は近江兄弟社に大勝で発進すると、3回戦は日大山形にサヨナラ勝ち。土肥のクレバーな投球の前に各打者が的を絞り切れない印象があった。準々決勝は川上憲伸(中日)擁する徳島商に中盤、土肥がつかまるも、打線がすぐに援護して終わってみれば11-4と大勝。準決勝はV候補筆頭の常総学院を相手に打線が相手エース倉から序盤に5得点の猛攻を見せる。土肥ー小林のバッテリーがこのリードを守り切り、共栄は一気に決勝へとコマを進めた。
惜しむらくは、決勝の育英戦。立ち上がりを急襲されて2点を奪われると、同点で迎えた8回裏はスクイズで決勝点。打者vs投手の勝負では決して劣っていなかっただけに、相手の「足」にかく乱された試合となった。バッテリーが残った翌年は好投手・木塚(横浜)擁する浦和学院にまさかの大敗。育英戦が甲子園での最後のマウンドとなった。
1993熱闘甲子園 春日部共栄vs近江兄弟社 – YouTube
木塚敦志(浦和学院→横浜)
オーソドックスな本格派投手が多い浦和学院では珍しく、右サイドからのキレのあるボールを武器に1994年度のエース投手を務めた。県大会では前年夏の準優勝バッテリーが残っている春日部共栄にコールド勝ちして夏の代表切符をつかむと、甲子園でも初戦で選抜8強の姫路工を相手に粘りの投球で9回の逆転劇を呼び込んだ。
ただ、2回戦の中越戦では本格派右腕・穐谷との投げ居合となり、9回サヨナラ負け。木塚は好投を見せたが、格上のチームを相手に快進撃を見せてきたチームがやや受け身に回ってしまった敗戦であった。
[プロ 野球 ハイライト] 1994熱闘甲子園 中越vs浦和学院 – YouTube
鈴木功(越谷西)
私立全盛になりつつあった平成の埼玉県の高校野球に合ってエポックメイキングだったのは、1995年夏の越谷西の快進撃だっただろう。本格派左腕・鈴木功が一人で県大会を投げ抜いたチームは次々と強豪校を倒し、試合数の多い埼玉大会を勝ち抜いた。鈴木は走り込みの成果でストレートのMAXが142キロまでアップし、県大会7試合で61奪三振を記録した。
甲子園では初戦で龍谷と対戦。前年夏に全国制覇を果たした佐賀商の峯を打って勝ってきたチームだけに油断ならない相手だったが、鈴木は持ち味の真っすぐを見せ球に緩急を駆使して1失点完投勝ち。クレバーな投球で見事初出場初勝利を記録した。2回戦の韮山戦では敗退したが、県大会から9試合を一人で投げ抜く鉄腕ぶりを見せた。
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