【好投手列伝】山梨県篇記憶に残る平成の名投手 2/2

平成の名投手

【好投手列伝】山梨県篇記憶に残る平成の名投手 1/2 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

笠井城治(市川)

春夏通じて5度の甲子園出場でベスト4が3回、ベスト8が1回、通算10勝5敗と抜群の戦績を誇る市川高校。その最後の出場となった2001年選抜出場時のエースが右腕・笠井であった。伸びのある速球と決め球のスライダーを武器とする好右腕で、2年生エース坂口(ヤクルト)を擁する神戸国際大付、本格派右腕・福山を擁する高知とともに好投手を擁するチームを相手に、淡々と内野ゴロを打たせる投球で投げ勝った。

準々決勝で仙台育英の強打の前に敗れたが、名門・市川のエースとして十分な仕事を果たした。

八木智哉(日本航空→日本ハム)

日本航空史上でも最も充実した戦力を誇った2001年夏。そのエースとして君臨していたのが、本格派左腕・八木(日本ハム)であった。プロ入り後は技巧派色が強かったが、高校時代は伸びのある真っすぐで押していく投球スタイルで鳴門工、選抜4強の宜野座をともに1失点で抑え込んだ。特に宜野座戦は相手が得意とするバントを決めさせないほど、ストレートは球威。スピードがあった。

3回戦では優勝した日大三の原島、都築(中日)に一発を浴びて力尽きたが、2001年の甲子園でも屈指の左腕であった。

[プロ 野球 ハイライト] 【熱闘甲子園】 2001 中日の八木投手 日本航空VS宜野座 – YouTube

佐野恵太(東海大甲府)

チームを1985年以来19年ぶりの4強に導いたコントロール抜群技巧派右腕。佐野の素晴らしいところは4人いる投手陣のまとめ役としてだけでなく、試合中にキャッチャーにもポジション変更して入るなど、文字通りバッテリー陣を支えた大黒柱だった点だ。2回戦の佐土原戦では相手のスクイズを取ってそのままホームにスライディングして封殺するなど、フィールディングも抜群。投球内容だけでなく総合力で評価の高い投手だった。

2004 86回大会 2回戦 東海大甲府 vs 佐土原 平成16年 – YouTube

三森祥平(甲府工)

2年生時から1学年上の水野とともにエース格を張った右腕。伸びのある真っすぐとスライダーを武器とする好投手であった。2004年の選抜では水野の不調もあって先発を務めると、日南学園打線に10安打を浴びながらも粘り強く投げ抜いて2失点完投勝利を挙げた。

最終学年は押しも押されぬエースとなって再び選抜に帰還。相手は前年秋に明治神宮大会で敗れるまでr演習試合も含めて負けなしだった神戸国際大付。好左腕・大西(ソフトバンク)との投げ合いとなり、原監督は打順でも三森に4番を打たせ、投打ともに中心の役割を任せた。意気に感じた三森は7回まで相手打線を0封するが、8回に相手の勝負強い上位打線につかまって1-4と惜敗。好投しながらも初戦で姿を消した。

甲府工 2004春 – YouTube

小林久貴(都留)

県内屈指の進学校・都留を21世紀枠で甲子園に導いた本格派右腕。同級生の菅野(東海大相模→巨人)と中学時代に投げ合い、「あいつには勝てない」と思わせたほどのストレートを投げ込んでいた逸材であった。2007年の選抜では前年夏8強の今治西と対戦。同じ本格派右腕の熊代(西武)を擁するV候補を相手に、持ち味の真っすぐで押しまくり、8回途中まではリードを奪う好投を見せた。惜しくも逆転で敗れたが、その好投は高校野球ファンの胸に刻み付けられた。

第79回選抜高校野球大会 1回戦 今治西 対 都留 4/5 – YouTube

米田易弘(甲府商)

甲府の小天狗の愛称で親しまれた巨人のエース堀内恒夫の母校として知られる甲府商。その伝統校を久々の甲子園に導いたのが2年生右腕の米田だった。すらっとした体格から繰り出すストレートの質は一級品であり、初戦の境戦は1失点完投勝利。2回戦の新潟明訓戦は相手の好投手・永井との投げ合いに延長12回の末に敗れたが、味方の援護がない中でも粘り強く投げ抜くタフネス右腕であった。

第89回全国高校野球選手権大会 2回戦 新潟明訓 対 甲府商 1/5 – YouTube

神原友(東海大甲府)

分厚い体格から投じる球威十分の速球とスライダー、シンカーでチームを8年ぶりの4強に導いた本格派右腕。初戦で佼成学園を3安打完封すると、2回戦は井澤、久保田、高橋(広島)ら強打者を擁する龍谷大平安が相手だったが、相手のストレート狙いを逆手に取るクレバーさも見せ、2失点で封じ込めた。準々決勝では前年4強の作新学院も4失点ながら完投勝利で撃破。貫禄の投球で4強をつかみ取った。

準決勝は光星学院の3番田村(ロッテ)に3ランを浴びて屈したが、東海大甲府はベスト4に進んだ4チームの中で唯一1回戦からの登場校であった。疲れがない状態での対戦を見てみたかった。

【2012夏の甲子園準々決勝】東海大甲府・神原友 – YouTube

菊池大輝(東海大甲府)

菊地大輝(東海大甲府 3年) | 週刊野球太郎 ドラフト候補選手名鑑

愛嬌たっぷりの「ぽっちゃりエース」として甲子園を沸かせた2年生右腕。2015年夏の甲子園に登場すると、球威十分の速球とチェンジアップを武器に奮闘を見せる。初戦は選抜8強の静岡との強豪対決。内山、堀内(楽天)、安本の強力クリーンアップを擁する相手に7点を奪われるも、味方打線の援護を得て8-7とルーズベルトゲームを制すると、2回戦は下関商打線を1点に抑える好投で3回戦に進出した。

3回戦の相手は1年生の怪物スラッガー清宮(日本ハム)を擁する早稲田実。1982年に早稲田実が荒木大輔(ヤクルト)を擁した時以来の対戦となった。菊池は1年生に対して、「抑える自信はある」と話していたが、結果は甘く入ったチェンジアップをライトスタンドに運ばれ、清宮に甲子園初ホームランを献上。33年前に続いて、スター選手を擁する早実に屈する格好となった。

菊池大輝 東海大甲府 甲子園での奪三振集 – YouTube

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