2020年交流試合 国士舘vs磐城(4日目第2試合)

2020年

大会4日目第2試合

磐城

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 2 0 0 0 1 0 0 0 3
0 0 3 0 0 1 0 0 × 4

国士舘

 

磐城   沖

国士舘  中西

東京王者と21世紀枠の対戦は1点を争う好ゲームに。国士舘が勝利を収めたが、磐城の健闘が非常に光ったゲームであった。

試合

国士舘は2年連続で東京大会を制覇、前年の選抜では明石商に投打に圧倒されて1-7と敗退したが、その悔しさをばねに鍛え上げたチームは秋の東京大会では決勝で帝京を相手に6-0と快勝し、再び聖地への切符をつかんだ。野手陣はベンチ入りメンバーが6人残り、鎌田・伊藤を中心に秋以降は長打力に磨きをかけてきた。軟投派右腕のエース中西は抜群のコントロールを武器に、準決勝・決勝と2試合連続で完封勝ち。投打に充実し、前年のリベンジを誓う。

 

一方、福島の伝統校・磐城は実に46年ぶりの選抜出場。過去には小さな大投手・田村を擁して福島県勢唯一の決勝進出を果たしたように、今でも県内で一目置かれる存在だ。エース沖は180㎝の長身でコントロールも良く、昨秋の防御率は0.90と安定している。打線も派手さはないが、犠打・走塁を駆使して1点を積み重ねるスタイルでしぶとく得点を挙げ、秋の東北大会では2勝をマークした。秋は21失策と守備に難があり、そこが解消されているかがカギとなる。

 

試合前のシートノックには、3月に異動になった木村前監督が登場。久々にグラウンドで再開し、恩師の思いに報いる戦いをと磐城ナインにも気合が入った。

初回は両先発投手が落ち着いた立ち上がりを見せる。国士舘の中西は右サイドからキレのあるボールをコーナーに丹念に投げ分け、さすが東京を制した投手と思わせるピンチングで三者凡退に切ってとる。これに対して、磐城の右腕・沖はいきなり先頭の水村に2塁打を浴びて1アウト3塁のピンチを招くが、3番清水のサードゴロで一塁送球の間に突っ込んだ3塁ランナーをホームで見事に刺し、こちらも無失点でスタートを切る。

すると、「ピンチの後にチャンスあり」で磐城が先制点を奪う。4番岩間がフルカウントからよく選球して四球で出塁すると、5番小川にはカウント2-2から強攻策で1,2塁とチャンスを拡大。6番草野も四球を選んで満塁となると、7番首藤のセカンド併殺打に間に3塁ランナーが生還して1点を先制する。さらに8番沖は高めの速球を詰まりながらもセンターの前に落とし、この回2点を奪う。

磐城ナインは戦前はやや打力不足は懸念されていたが、このイニングは中西のコースに散らすボールを非常によく見極めて四球を選び、ランナーがたまったところで好球必打を実践。技巧派投手を攻略するお手本のような粘り強い攻撃である。

先制点を奪われた国士舘だが、3回に攻撃陣が奮起。7番吉田が1,2回と苦しめられていたカーブをとらえてヒットで出塁。さらに8番中西はストレートをライト線にはじき返して1.3塁とチャンスを拡大すると、9番門田のセーフティスクイズが悪送球を誘ってまず1点を返す。動揺した磐城ナインを見透かすように、1番水村がライトへの2点タイムリーを放って一気に試合をひっくり返す。

この回は足も交えた国士舘らしいスピーディーな攻撃を披露。得点にこそつながらなかったが、1番水村がすかさず二盗をしかけるなど、過去に何度も見られた「走る国士舘」を体現して見せた。一方、磐城としては懸念されていた守備陣の乱れが見られたのがもったいなかったか。

その後、国士舘・中西、磐城・沖ともにリズムを取り戻し、4,5回は両チーム無得点。緊迫した展開で試合は終盤戦に進む。

グラウンド整備を終えた6回表、磐城は1アウトから3番市毛がセンター前ヒットで出塁。4番岩間の打席ですかさず盗塁をしかけて成功すると、四球も絡めて2アウト1,2塁となって、6番草野がセンター前に詰まりながらも落として同点に追いつく。中西も内外を丁寧に攻めていい投球を見せていたが、ファウルで食らいついていった草野の粘り勝ちであった。

しかし、同点に追いつかれた直後、今度は国士舘打線も沖を捕まえる。先頭の3番清水がシュート回転した高めの速球をレフトにはじき返すと、こちらもディレードスチールを成功させて無死2塁とチャンスを拡大。4番黒沢もコンパクトな流し打ちで1.3塁とすると、5番齋藤はきっちりレフトに打ち上げて1点を勝ち越す。中軸が積極的な打撃と走塁でつかんだ1点に、昨年までになかった攻撃力を感じさせた。

その後は、両チームの打線が活発になり、5回まで両チーム合わせて6安打だったのが、後半4イニングで12安打が飛び交う展開となる。しかし、7回以降は打たれながらも両エースが踏ん張り、スコアリングポジションに進んでからの後一本を許さず。お互いに随所に好守も見られるようになった好ゲームを国士舘が4-3で制し、昨年果たせなかった甲子園での1勝を手にした。

まとめ

国士舘は、スピード感あふれる攻撃とエース中西の好投で大きな1勝を手にした。交流試合とは言え、前年の反省をもとに鍛え上げてきた力が投打両面で出た試合であった。平成前半で鮮烈な台頭を見せるも、ここ数年は他の強豪校に押され気味だったが、2年連続で秋の東京大会優勝を達成し、復活の気配を見せ始めている。西東京の戦力図を塗り替えんとする国士舘の戦いにこれからも注目だ。

一方、磐城は21世紀枠であることを忘れさせるような素晴らしい戦いを見せた。特に国士舘のエース中西を粘り強く攻め立てた攻撃陣は戦前の予想をかわす力強さを見せた。投げてはエース沖が伸びのある速球とカーブを丁寧に投げ分け、うるさい国士舘打線を相手に、神経をすり減らしながらも4失点で踏ん張った。目立った選手はいなくともチーム力で強豪に立ち向かえることを証明した一戦であった。

甲子園交流試合 国士舘が磐城に競り勝つ – YouTube

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