2025年選手権2回戦 仙台育英vs開星(9日目第1試合)

2025年

大会9日目第1試合

開星

1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 0 0 0 0 0 0 0 1 2
2 0 0 0 1 2 0 1 × 6

仙台育英

 

開星    持田→松浦

仙台育英  梶井→吉川

2010年以来の激突となった両校の対戦は、仙台育英が序盤から試合をリード。エース吉川の好救援もあり、先制・中押し・ダメ押しと理想的な得点で3回戦への扉を開いた。

試合

開星は初戦で好リリーフを見せた右腕・持田が先発。一方、仙台育英は2年生右腕の梶井をスターターに持ってきた。

先手を取りたい開星は、1回表、1アウトから2番下宮が四球で出塁。続く3番持田はストレートに詰まりながらもライト線へうまく落とし、1,3塁とチャンスを拡大する。ここで、4番松崎はきっちりセンターへ犠飛を打ち上げ、下宮がホームイン。初戦のサヨナラ勝ちの勢いがそのまま生きているような攻撃で先制点を奪う。立ち上がりのストレート狙いが奏功した攻撃だった。

対する仙台育英打線も初戦で5得点と好調。スライダーのキレる持田に対し、1番田山が流し打ちでサードを強襲するヒットで塁に出る。好調な2番の強攻はライトフライに終わるが、3番土屋がセンターははじき返すと、これをセンターがはじく間にランナーがそれぞれ進塁して2,3塁となる。ここで4番川尻がライトへ大きな犠飛を放つと、中継プレーが乱れる間に2塁ランナーまで生還。一気に逆転に成功する。

ただ、仙台育英の須江監督としては、先発の梶井に少しでも長いイニングを投げてほしいが、彼がマウンドに立っている間は落ち着かないのもまた事実だっただろう。

3回表、強力打線の開星は9番田中、1番小村と、左打者がいずれも逆方向への打撃でヒットを連ね、犠打で1アウト2,3塁とチャンスを築く。すると、ここで仙台育英はエース吉川にスイッチ。予定より早かったのか、遅かったのかは不明だが、強打の開星にこれ以上つけ入るスキを与えたくなかったのだろう。吉川は島根大会で打率6割越えの3番持田を一球でセンターへの浅いフライに打ち取ると、4番松崎も詰まらせてピッチャーゴロに打ち取り、難を逃れる。

一方、開星の持田も2回以降はよく粘った。強打の仙台育英打線にヒットは打たれながらも、低めに決まるストレートが良く伸び、アウトコースを丹念について打たせて取っていく。投げ方は野手兼任の投げ方といった印象だが、やはり野球センス抜群の選手だ。

次の1点を先に奪うのはどちらかといったところだったが、代わって登板した吉川から開星打線は突破口を掴める気配がない。島根大会で猛威を振るい、初戦で6得点の打線ではあるが、140キロ台中盤の速球と鋭く曲がるスライダーを前にすると、やはり連打は難しい。この吉川の投球が開星の守りに圧力をかけていったことは想像に難くないところだ。また、5回表にはノーアウトランナー1塁からセンターに抜けそうなあたりを1年生セカンド有本が取り、いわゆる「アライバ」で同じ1年生ショートのにトスして併殺を完成。バックからの強烈な援護もあり、相手に得点を許さない。

すると、5回裏、初回以降耐えていた開星のディフェンスが持ちこたえられなくなる。先頭の9番吉川が逆方向への見事な快打で出塁。続く1番田山のファーストへの強烈な打球は失策を誘う。オールセーフとなり、犠打で1アウト2,3塁にすると、2アウト後に4番川尻が四球で繋いで満塁となる。続く5番和賀というところだったが、ここで持田が痛恨のワイルドピッチとなり、3塁ランナーが生還。流れを決める大きな得点が入った。

この流れをさらに加速させるべく、グランド整備明けの6回表には吉川が開星のクリーンアップを3者連続の三振に切って取る。低めにキレるスライダーは、明らかに打者が目がついていっておらず、驚異的なキレで空振りを奪う。このボールに140キロ台でコーナーに決まる速球を混ぜられたら、高校生の打者はそう手は出ないだろう。

完全に仙台育英の流れに変わると、6回裏、勝負を決めに行く。先頭の7番が四球で歩くと、犠打と内野ゴロで2アウト3塁に。ここで1番田山が初球の高めのスライダーを完ぺきにとらえて右中間を破る3塁打に!さらに2番も2球目をとらえて今度はレフトへの流し打ちのタイムリーとし、大きな2点を追加した。ここまで内外を丹念について踏ん張っていた持田だったが、仙台育英の左打者陣が4打席目でついに攻略した。

開星の反撃がようやく実ったのは8回表。1アウトから2番下宮がヒットを放つと、3番持田は三振に倒れるが、4番松崎が初球の高めに浮いたスライダーをフルスイング!打球は、右中間を完ぺきに破るタイムリー3塁打となり、強打・開星の意地を見せる一打となった。吉川にとっては今大会初めて自責点がついた瞬間だった。

しかし、その裏、仙台育英も1アウトから8番高田が緩いカーブを引っ張って、レフトへ運ぶホームラン!浜風の影響もあったとはいえ、下位打線からこれだけの打球が出るのだから、やはり仙台育英は力強い。県大会のチーム打率が多少低くても、甲子園に来たら打つのが強豪の証だ。その後、吉川が9回にヒット1本は浴びたものの、後続をきっちり抑えて試合終了。盤石の強さを見せたみちのくのライオンが2年前に続いて3回戦進出を決めた。

まとめ

仙台育英は2年生右腕・梶井を先発させ、先行を許したが、リードを奪った状態でエース吉川に継投できたことで、プラン通りの試合運びとなった。打線は、2回以降に持田を打ちあぐねたが、5回裏に相手のミスからそつなく得点すると、後半イニングではきっちり決め球のスライダーを攻略。理詰めの勝負強さを見せた攻撃だった。

また、継投した吉川は1回戦に続いて完ぺきなピッチングを展開。8回はスライダーが浮いてタイムリーを浴びたが、あのボールが浮いてこない限りはちょっと攻略の糸口すら見えてこない投手だ。今年の3年生は3年前の全国制覇を見ながら入学した世代。砂-有本のスーパー1年生コンビがいる若いチーム構成でもあるが、モチベーションはやはり全国制覇に置いているだろう。3年ぶりの快挙は決して夢物語ではない。

一方、開星は先制して優位に試合を運びかけたが、今回の対戦に関しては仙台育英に力負けした内容となった。特に自慢の打線が3回以降、リリーフした吉川にほぼ完ぺきに抑え込まれてしまい、最大の長所を封じられては勝ち目は低いだろう。キーマンの3番持田が初戦で左手を負傷しており、打撃に影響があったことも痛かった。ただ、この代で久しぶりの夏1勝を記録できたこともまた事実。名将・野々村監督に率いられ、仙台育英に真っ向からぶつかったナインにスタンドから大きな拍手が贈られ、球場を後にした。

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