【好投手列伝】高知県篇記憶に残る平成の名投手 2/3 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
【好投手列伝】高知県篇記憶に残る平成の名投手 3/3 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
東出康成(高知商)

2年春 1994年
1回戦 〇 6-0 那覇商
2回戦 ● 0-2 常総学院
3年夏 1995年
1回戦 〇 7-5 盛岡大付
2回戦 ● 0-3 銚子商
2年選抜、3年夏と2度甲子園を経験した右サイドハンド。2年選抜ではともにリリーフ登板だったが、先発登板した松岡の後を受けて見事な火消し役を見せた。
3年時は押しも押されぬエースとなり、県大会では4試合で43奪三振を記録。初戦は好投手・小石沢(西武)擁する盛岡大付と対戦となり、プロ注目の速球派を相手に5点は失ったものの、要所を締める技巧的な投球でチームを初戦突破に導いた。続く2回戦の銚子商戦も敗れはしたものの、失点は初回の3点のみ。スラッガー沢井(ロッテ)を擁する選抜準V校を相手に見事な投球を見せた。
[プロ 野球 ハイライト] 【春選抜】1994 高知商VS那覇商 – YouTube
吉川昌宏(明徳義塾→ヤクルト)

3年春 1996年
1回戦 〇 3-0 福井商
2回戦 〇 6-4 浜松工
準々決勝 ● 1-6 岡山城東
3年夏 1996年
1回戦 〇 12-0 常葉菊川
2回戦 ● 3-4 新野
平成に入って、馬淵監督就任以来、徐々に力を蓄えてきた明徳義塾。秋の四国大会を制し、馬淵政権下で初めて優勝候補として臨んだのが、吉川がエースの1996年だった。選抜は開幕戦に登場し、右サイドからの内外の出し入れで夏に4強入りする福井商の強力打線をわずか2安打に抑えて完封。勢いに乗ってベスト8まで勝ち上がった。
しかし、選抜では準々決勝で旋風を巻き起こした岡山城東に、夏は2回戦で徳島の新野に、とともに初出場校に敗れる結果となった。特に新野戦は3点のリードを終盤にひっくり返されて逆転負け。スラッガー福良(広島)を擁する同じ四国の新鋭に苦杯をなめた。
1996 第68回選抜 ハイライト 明徳義塾VS福井商 – YouTube
藤川球児(高知商→阪神)

2年夏 1997年
1回戦 〇 6-3 旭川大
2回戦 ● 0-5 平安
兄・藤川順一との兄弟バッテリーとして甲子園出場を果たした、のちの虎の守護神。県大会決勝では選抜出場を果たしていた明徳義塾を相手に、兄・順一のホームランで得た虎の子の1点を守り切り、伝統校の意地を見せて出場権をつかんだ。迎えた甲子園ではリリーフで登板して140キロ台の速球を武器に旭川大高打線を抑え込み、見事1回戦を突破。
2回戦で準優勝した平安・川口(オリックス)との投げ合いに敗れたが、2回以降は1失点のみに抑え、大会No.1左腕と互角に投げ合った。
寺本四郎(明徳義塾→ロッテ)

2年春 1997年
1回戦 〇 5-3 国士館
2回戦 ● 0-6 上宮
3年春 1998年
2回戦 〇 6-0 京都西
3回戦 〇 5-4 常総学院
準々決勝 ● 2-3 PL学園
3年夏 1998年
1回戦 〇 6-5 桐生第一
2回戦 〇 7-2 金足農
3回戦 〇 5-2 日南学園
準々決勝 〇 11-2 関大一
準決勝 ● 6-7 横浜
あの悲劇的な横浜戦の逆転負けの印象が強く残るが、松坂世代の中でも屈指の実力を持つ左腕だったことは疑いの余地がない。あとから振り返っても、あの春夏連覇した強力打線を7回まで3安打無失点に封じたのは凄いことである。
上背はないものの、がっちりした体格で人並外れた背筋力を持ち、パワフルなボールで相手打線に立ちむかった。制球難が課題で選抜ではPL相手に12四死球を与えて敗戦。しかし、夏はしっかり立て直して、足首の怪我もありながらチームを4強に導いた。
プロでは打者に転向したように、打撃でも4番を打ち、投打両面でチームに貢献。荒々しいチームメートを主将としてプレーで引っ張った姿は、「土佐のいごっそう」そのものであった。
PL学園vs明徳義塾 1998年選抜 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
横浜vs明徳義塾 1998年夏 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
高橋一正(明徳義塾→ヤクルト)

2年春 1997年
1回戦 〇 5-3 国士館
2回戦 ● 0-6 上宮
3年春 1998年
2回戦 〇 6-0 京都西
3回戦 〇 5-4 常総学院
準々決勝 ● 2-3 PL学園
3年夏 1998年
1回戦 〇 6-5 桐生第一
2回戦 〇 7-2 金足農
3回戦 〇 5-2 日南学園
準々決勝 〇 11-2 関大一
準決勝 ● 6-7 横浜
エース寺本がチームの中心だったが、明徳が勝ち進むうえでこの男の存在が不可欠だったことは言うまでもないだろう。荒れ球の寺本と違い、右アンダーハンドから抜群のコントロールで守りのリズムをもたらす投球を見せた。
選抜3回戦の常総学院戦では9四死球、4失点と乱調だった寺本の後を受けて無失点リリーフで逆転勝ちを演出。夏の大会ではあの横浜戦こそ打たれたものの、それまでは20イニング以上を投げて自責点はわずか1。チームを勝利に導くハイレベルな技巧派投手であった。


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