九鬼隆平(秀岳館)
【甲子園戦績】
3年春 〇6-5 花咲徳栄
〇16-0 南陽工
〇2-1 木更津総合
●2-4 高松商業
3年夏 〇6-1 常葉菊川
〇6-1 いなべ総合
〇4-1 常総学院
●3-4 北海
今年良くも悪くも甲子園の話題をさらった秀岳館。その中心にいたのがこの男である。守っては計5人の投手のそれぞれの持ち味を引き出すリードに2塁送球1.83秒という強肩。
リードに関しては継投策の多いチームだったため、各投手の長所を最大限に活かす配球をして盛り立てていた。そして、相手の内角を攻める強気のリードも光っており、敵チームの中心打者を封じていた。
打撃については打率自体はそこまで高くないが、トップの始動が速くしっかり引き付けて打つことができていた。若干スイングは外回りだが、その分外を狙ったボールが甘く入ると確実に長打にしており、花咲徳栄の高橋昴からもタイムリーを放った。また、チームの遵守事項で2ストライクに追い込まれるとノーステップ打法に切り替える粘り強さも兼ね備えていた。今後もこの打法を続けるかどうかはわからないが、低めの変化球の見極めには自信を持つ。
そして、何よりの長所はリーダーシップとメンタルの強さだと思う。池田高校で優勝メンバーだった父に追いつき追い越せでやってきたが、外人部隊と揶揄されて周りを敵に回しながらチームをまとめ上げたその手腕は素晴らしく、苦しい経験を経て精神的に強くなっただろう。全日本でも捕手として超高校級の投手たちの長所を引き出して優勝に導いた。
まだ力はすぐプロの1軍というわけにはいかないだろうが、将来WBCやオリンピックで精神的支柱となってチームを支えている絵が浮かぶような選手である。
選手のその後
SBから3位指名となった。
SBは選手層が非常に熱いため今後の活躍に期待したい。
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