藤嶋健人(東邦)
【甲子園戦績】
1年夏 〇11-3 日南学園
●2-3 日本文理
3年春 〇6-0 関東一
●0-3 明石商業
3年夏 〇19-9 北陸
〇10-9 八戸学院光星
●2-5 聖光学院
1年生の夏から主戦として甲子園に導いた「バンビ2世」。しかし、3年時のインパクトでそんな名前も消し飛んでしまうくらいの活躍を見せた。
まず、衝撃だったのは明治神宮大会の秀岳館戦の2本のホームラン。両方とも投手らしい読み打ちのバッティングだったが、自分のポイントで捕らえたときの打球はすさまじく、ピンポン玉のようにスタンドに飛んで行った。まるでプロの打者が一人混ざっているようなそんな印象だ。体全体に馬力があり、積んでいるエンジンが違うのだろう。
夏になるとそのバッティングはさらにスケールアップ。1回戦の北陸戦では6打数4安打ですべて長打。バックスクリーン最深部に放り込むホームランを含み、サイクル越えの活躍を見せた。3試合トータルでも14打数8安打。愛知県予選の不調はどこへやらといった感じだった。
打つポイントがかなり捕手寄りだが、スイングスピードの速さで補うことができる。ぎりぎりまで呼び込めるため、落ちる球などへの対応も可能。個人的にはプロでは打者の方が通用するのかとも思うくらい素晴らしい打力である。
投手としては夏の甲子園では本調子ではなかったが、選抜・夏の愛知県予選の投球は素晴らしかった。短いテークバックから下半身主導で動き出す理想的な投球フォーム。1年生から140キロを記録したストレートは3年時は148キロまで伸びた。そして、この真っすぐを内外角にしっかりコントロールできるため、打者に踏み込ませない投球ができる。
1年時は変化球の精度に課題があったが、3年になるにつれてカーブ・スライダー・フォーク・チェンジアップと球種も増えて、切れ・コントロールともによくなってきた。真っすぐのみに頼らなくてもいい投球ができるようになった。選抜の初戦では関東一高を1安打完封。どこから切り崩したらいいのかわからないような投球だった。
投でいくのか打でいくのか、もしくは第二の大谷翔平を目指すのか。楽しみな選手である。
選手のその後
中日ドラゴンズから5位指名。
中継ぎとして血行障害?など言われていますが、
息の長い活躍に期待ですね。
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