愛知の誇る最強左腕の投球が最後の夏にさく裂した。全国でも評判の投手だった工藤公康(西武)は初戦で長崎西打線を相手に快刀乱麻のピッチングを展開。縦に大きく割れるカーブを武器に1本のヒットも許さず、初めての甲子園で無安打無得点を達成した。最後のアウトを取る前にその場の雰囲気を楽しむためにサインに首を振ったという強心臓ぶりもとても高校生とは思えないものであった。
3回戦では北陽の好左腕・高木(広島)との投手戦を制すると、準々決勝でも志度商打線を全く寄せ付けずに完封。現在の高校野球は高速系の変化球が流行っているが、工藤の芸術的なカーブならば今の時代の高校生でもなかなか打てないだろう。準決勝では疲れから報徳学園打線に打ち込まれたが、大会を通じて最大のインパクトを残した投手であった。
【熱闘12回 工藤が高木に投げ勝つ】1981 63回大会 3回戦 名古屋電気 vs 北陽 昭和56年 【名電起死回生サヨナラアーチ】 – YouTube
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