中京大中京(愛知)
1 | 上野 | 10 | 長谷部 |
2 | 伊藤 | 11 | 杉原 |
3 | 矢田崎 | 12 | 家田 |
4 | 加藤 | 13 | 金山 |
5 | 杉本 | 14 | 杉井 |
6 | 佐藤 | 15 | 足立 |
7 | 河田 | 16 | 近藤 |
8 | 中村 | 17 | 福富 |
9 | 内藤 | 18 | 矢田 |
高校野球100周年に蘇った最多優勝校
2009年に堂林(広島)、河合、磯村(広島)らスター選手を擁し、史上最多となる7度目の全国制覇を達成した名門・中京大中京。しかし、2010年夏をもってそれまでチームを率いてきた大藤監督が勇退すると、強力なライバルがひしめく愛知の夏をなかなか勝ち上がれなくなる。
2012年、2013年は濱田(中日)、東(DeNA)とそれぞれ好左腕を擁した愛工大名電、2014年は1年生右腕・藤嶋(中日)を擁した東邦が優勝。県内のトップ選手が入学する中京大中京だが、やはり新体制がなじむまでにはどのチームも時間がかかるものだ。
しかし、高校野球100周年の夏、高橋監督の選手起用と選手の気持ちがマッチしたチームは、愛知大会を5年ぶりに制覇。上野―伊藤の好バッテリーを中心に、中京らしいクレバーな野球を展開し、久しぶりに聖地へと戻ってきた。
1回戦
中京大中京
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
3 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
岐阜城北
第97回全国高校野球選手権大会1日目 中京大中京VS岐阜城北 フルバージョン – YouTube
大会初日の第2試合に登場した中京大中京。相手は同じ東海の岐阜城北であった。互いをよく知る戦いで中京は1番河田が突破口を開き、先制点の口火を切るヒットなど3安打をマーク。岐阜城北のエース鷲見の決め球カーブをしっかり狙い打ち、3点を先制すると、投げてはエース上野が貫禄の投球で1失点完投勝利を収めた。球威抜群の速球で内角をえぐる投球野までに岐阜城北打線に8回以外はほとんどチャンスらしいチャンスも作らせなかった。まさに会心の内容の勝利である。
2回戦
鹿児島実
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 |
0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 2 | × | 7 |
中京大中京
甲子園100年第97回記念大会愛知中京大中京対鹿児島鹿児島実業ハイライト – YouTube
続く2回戦は、開幕戦で18得点と爆発した鹿児島実との対戦。強力打線を相手に上野は攻めの投球を見せるが、鹿実打線もさすがに食い下がり、7回には1点差に詰め寄られる。しかし、6回裏に4番捕手の伊藤が二盗を決めるなど、そつのない攻撃で加点。相手の失策や四死球を確実に得点につなげる「中京の野球」で、コツコツ得点を積み重ね、終わってみれば、7-3と完勝で名門対決を制した。強さだけではなくうまさも見せつけた勝利であった。
3回戦
中京大中京
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1× | 1 |
関東一
関東一vs中京大中京 2015年夏 | 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)
【関東一高vs.中京大中京】熱闘甲子園2015 名場面 – YouTube
3回戦の相手はこれまた強打を誇る関東一。しかし、投手陣は初戦で10失点と不安を抱えており、バッテリーを中心に安定感のある中京の方が一枚上手かと思っていた。
だが、初回に2アウト満塁のチャンスで6番佐藤が放ったセンター後方への飛球を関東一の俊足・オコエ瑠偉(巨人)に取られると、流れが怪しくなる。序盤から再三塁上にランナーをためながらも、なかなかチャンスを活かせない状況が続き、スコアは0-0のまま推移。上野も関東一打線に真っ向勝負を挑み、7回のピンチでは中学時代の女房役・鈴木を三振に奪うなど、8回まで得点を許さなかった。
このまま延長に突入かと思われた試合。しかし、結末は突然訪れた。9回裏、関東一の5番長嶋に高めの速球をとらえられると、打球はあっという間にレフトスタンドへ着弾。劇的なサヨナラゲームで、中京復活の夏」はベスト8を前に幕を閉じたのだった。
ただ、8強に届かなかったとはいえ、この夏の快進撃は高橋監督と中京ナインに大きな自信を与えた。その後も、コンスタントに出場を重ね、2020年はコロナで多くの大会が中止になったとはいえ、高橋(中日)ー印出のバッテリーや核弾頭・中山(巨人)を中心に最強世代が躍動。松坂大輔の横浜以来となる公式戦無敗で1年を戦い抜いた。愛知における「CHUKYO」の存在感が今も特別なのは、皆の知るところである。
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