第95回選抜出場校発表

第95回選抜高校野球出場校が発表されました！

北海道地区

クラーク記念国際　2年連続2回目

昨年選抜初出場を果たした新顔が2年連続の聖地へ。昨年ショートとして選抜を経験した新岡がエースとなり、サイドを交えた変則的な投球で相手打線を幻惑した。守備陣も含めて失点は計算できるだけに、今年もカギを握るのは攻撃力になるか。かつて「ヒグマ打線」と恐れられた駒大岩三沢を率いた名将・佐々木啓司監督のもと、北海道の新たな強豪校が春夏計3度目の出場で悲願の甲子園初勝利を狙う。

東北地区

仙台育英（宮城）　2年ぶり15回目

昨年ついにみちのくの悲願を達成した王者が史上5校目の夏春連覇に挑む。橋本、山田、斎藤陽と経験者がずらりと並ぶ打線は、圧倒的な破壊力はないものの、相手のスキや疲労に付け込んで一気にたたみかけるしたたかさが光る。投手陣は甲子園優勝のマウンドに立っていた速球派右腕・高橋をはじめ、同じく経験者の仁田や田中と質量ともに十分だ。夏の扉を開いた仙台育英が次に狙うは、もちろん春の頂だ。

東北（宮城）　12年ぶり20回目

永年ライバルとして意識していた仙台育英が甲子園優勝を達成して迎えた秋、その王者を県大会決勝で破ったのが東北高校だった。速球派右腕・ハッブスに左腕・秋本、右腕・根岸とタイプの違う投手がずらりと並ぶ投手陣は壮観。打線も聖光学院との準決勝で終盤に一気に4点を勝ち越すなど、4番佐藤玲を中心に破壊力を秘める。元巨人の佐藤洋監督にもと、自由なカラーの野球がしみ込んだ伝統校が、甲子園で暴れまわる。

能代松陽（秋田）　初出場

昨夏、久々に大舞台にカムバックした能代松陽が勢いに乗って夏春連続の出場を果たした。1番大高やエース森岡など経験者が多く残っており、東北大会ではエースを登板させずとも、王者・仙台育英と互角に渡り合った。接戦に無類の強さを発揮しており、4番も務める森岡を中心に一枚岩となれる。2011年に県勢の連敗を止めた秋田の雄が、初めての選抜の舞台で、再び全国にインパクトを与えるか。

関東・東京地区

山梨学院　2年連続6回目

強打を看板にここ数年は関東の上位常連だったが、優勝は29年ぶりの出来事であった。昨年は春が木更津総合、夏が天理と、ともに強豪校を相手に1-2の接戦で敗退した。自慢の打線が投手陣をなかなか援護できなかったが、今年の打線は4番高橋、5番佐仲を中心に勝負所を逃さない強さがある。ディフェンス面は今年も安定しており、右腕・林を中心に関東大会4試合を6点にまとめた。毎年、高い前評判を誇るだけに、この選抜こそ結果を残したいところだろう。

専大松戸（千葉）　2年ぶり2回目

好投手・深沢（ＤｅＮＡ）を擁した2年前以来の選抜切符。今年も最速150キロをマークする本格派右腕・平野を中心に投手力は非常にレベルが高い。その平野が不調だった昨秋は、左腕・渡辺、サイド右腕・青野らが奮闘し、補って余りある活躍を見せた。打力には若干の不安が残るが、終盤の勝負強さは折り紙付き。攻撃陣の援護次第では、選抜で一気のブレイクスルーも期待できる。

健大高崎（群馬）　2年ぶり6回目

ここ数年は強打にシフトしていた健大高崎だったが、今年はお家芸の「機動破壊」に再び戻ってきた印象だ。1番半田、2番増渕の俊足コンビが出塁し、かきまわすのが得意のパターン。関東大会準々決勝では「足」で横浜の好左腕・杉山に圧力をかけ、終盤の勝ち越し劇につなげた。投手陣もエース小玉が安定しており、失点は計算できる。過去5回の出場で4強が1回、8強が2回と安定した成績を残しており、今年も躍進が期待される。

慶応義塾（神奈川）　5年ぶり10回目

清原和博（西武）の息子・勝児が話題となった慶應義塾。例年、バッテリーを中心としたディフェンスの評価が高い同校だが、今年は高い攻撃力で全国の舞台へ挑む。公式戦12試合で15ホームランの長打力に加え、勝負所では相手のスキを突く機動力も発揮するなど、硬軟織り交ぜた攻撃力は全国でもトップクラスだろう。エース小宅が引っ張る投手陣が安定すれば、上位戦線まで勝ち進む力は十分持っている。

作新学院（栃木）　6年ぶり11回目

昨夏連続出場がストップし、久々に夏の甲子園がなかった作新学院。他校の勢いに飲まれそうな中、秋の大会で栃木大会を制して関東8強まで勝ち進み、待望の甲子園切符を再びつかみ取った。1番高森、4番武藤ら経験者の残る攻撃陣は活発で、関東初戦では駿台甲府を10得点のコールドで退けた。投手陣は、速球派右腕・小川を中心に継投策で活路を見出し、試合を作っていく。夏の悔しさをばねに選抜での活躍を目指す。

東海大菅生（東京）　2年ぶり5回目

8強入りを果たした2年前以来の選抜出場。粘り強いチームカラーは今年も健在だ。エース日当は準々決勝から国士舘、日大三、二松学舎大付と難敵を相手に3試合連続完投。最速148キロの速球が武器で、打たれ強さも兼ね備える。決勝戦で4打数4安打の4番捕手・北島は攻守でエースを援護し、チームを力強く牽引した。監督交代問題で揺れ動いてはいるが、選手たちの目は全国大会をしっかり向けられていることだろう。

二松学舎大付（東京）　2年連続7回目

昨年春夏から3季連続の甲子園出場となる。今年もフルスイングが持ち味の打線は強力であり、昨夏1年生ながら4番として甲子園でホームランを放った片井が今年もどっしりと中軸に座る。都大会で3本のホームランを放ったように、ツボにはまった時の長打力は脅威だ。例年多くの投手を起用するチームカラーだが、今年も継投策が主体。安定感の光るリリーフエースの重川につなぐ戦いで活路を見出す。今年も総合力の高いチームと言えそうだ。

北信越地区

北陸（福井）　34年ぶり2回目

夏は2016年に出場があったが、選抜出場は好左腕・鈴木を擁した1989年以来となる。エースで4番とチームの中心の長身右腕・平田に加え、竹田・鳴海の2年生の左右の両輪もいる投手陣は充実の一途。攻撃陣は福井商との福井ダービーとなった準決勝で4安打ながら4点を取ったように、犠打を駆使した手堅く効率のいい攻めを見せる。4強のうち3校を占めた、レベルの高い福井勢。ライバル対決を制した自信を胸に全国の舞台へ挑む。

敦賀気比（福井）　3年連続10回目

3年連続の選抜出場で、5季連続の甲子園出場となる敦賀気比。しかし、夏はここ2年連続で2勝を挙げているが、選抜は2年連続で初戦敗退となっている。準々決勝の中越戦で終盤に5点差をひっくり返したように、今年も打線の破壊力は抜群。3番友田、4番高見沢と率も長打も残せる中軸を中心に一気に畳みかけることができる。準決勝で完封勝利を挙げたエース辻に続く投手陣が整備できれば、2015年以来となる優勝も見えてくる。

東海地区

東邦（愛知）　4年ぶり31回目

平成最後の大会で優勝を果たした2019年以来の選抜出場。プロも注目の好投手・宮国は最速140キロ台後半の速球を武器に、東海大会では相手打線を圧倒した。失点こそあったものの、コースに決まった時の速球はなかなか打ち返すのは難しい。打線はスタメンに打率4割を超す打者がずらりと並び、長打というよりはつながりで相手を圧倒するのが持ち味だ。4番には現在中日で活躍が期待される石川昴の弟・瑛貴が座り、真辺・南出と中軸を形成する。狙うはもちろん6度目の選抜制覇だ。

常葉大菊川（静岡）　10年ぶり5回目

強打と革命的な走塁で全国を沸かせた常葉大菊川。今年は2年生のエース左腕・久保を中心にディフェンス主体のチームで戻ってきた。2007年の選抜優勝時の正捕手だった石岡監督が就任し、手取り足取りでバッテリーを指導。好捕手・鈴木は抜群のフォールディングで反撃の芽を摘み取り、下級生のエースをリードした。守備陣・打線にはまだ不安が残るが、逆に言えば伸びしろがあるとも言える。常葉大菊川らしい野球で再び全国上位を目指す。

大垣日大（岐阜）　2年連続5回目

昨年は選出問題に揺れた同校だが、今年はベスト4ながら文句なしの選手と言えるだろう。東海大会初戦で愛工大名電打線を完封したエース山田が絶対的な存在であり、最速143キロの速球だけでなく変化球の制球にも優れる。打線も東邦のエース宮国を最後まで苦しめたように、上位から下位まで穴がないのが持ち味だ。初出場で準優勝とインパクトを残した2007年、4強入りした2010年に続き、相性の良い選抜で再び上位進出を狙う。

近畿地区

大阪桐蔭　3年連続14回目

昨年の選抜王者が難攻不落のエース左腕・前田を中心に再び聖地に戻ってきた。2年連続の神宮王者として、史上初となる2回目の選抜連覇を狙う。昨年は川原、別所らと分厚い投手陣を形成していた前田だが、今年は全体的な「柱」としての役割が期待される。打線はメンバーのほとんどが入れ替わったが、近畿・神宮と戦いながら強くなった。スリランカ人のラマルや村本などパンチ力のある打者が多く、ポテンシャルは出場校中でもトップクラスなのは間違いないだろう。

報徳学園（兵庫）　6年ぶり22回目

大角監督になってから初めての選抜出場は戦力充実の春となりそう。長身右腕・盛田は球威抜群の速球を武器に相手打者のバットを押し込み、今朝丸・間木の両右腕も計算が立つ。近畿大会では履正社、智辯和歌山と強打のチームを相手にしのぎ切っただけに自信もつけたことだろう。打線は大阪桐蔭の前田にこそ完封を許したものの、上位から下位まで切れ目なくつながり、特に3試合連続で猛打賞を記録した3番堀は注目の好捕手だ。3度目の選抜制覇へ期待が高まる。

龍谷大平安（京都）　4年ぶり42回目

ここ数年京都国際に盟主を奪われていた伝統校が4年ぶりの復活出場。サイド右腕の桑江は手元で動くカットボール、シンカーで打たせて取り、大事な近畿大会準々決勝では高田商打線を5安打完封した。桑江に続く2番手投手の台頭が課題か。打線は海南戦で13者連続出塁を記録するなど、一度つながりだすと止まらない破壊力を持つ。投打に充実する名門が目指すはもちろん2014年以来の選抜優勝だ。

智辯和歌山　4年ぶり15回目

昨夏は悔しい初戦敗退を喫した智辯和歌山だが、この春は強打の看板を引っ提げて再び聖地に戻ってきた。近畿大会初戦で追撃の2ランを放った3番青山、準々決勝で2者連続ホームランを放った4番中塚、5番浜口で組む中軸は強力。継投策でかわされた前年の屈辱を倍にして返す意気込みだ。投手陣は左腕・吉川から右腕・清水へつなぐのが生命線。1994年以来2度目の選抜制覇に向けて、常勝軍団が牙をむく。

履正社（大阪）　4年ぶり10回目

夏の全国制覇を成し遂げた2019年以来となる選抜出場。永年チームを指揮した岡田監督が退き、多田監督の体制になってからは初めての甲子園となる。昨年からエース格の左腕・増田が残っている点が心強く、試合を壊さない安心感がある。攻撃陣は、同じく昨夏の大阪大会で2番打者としてチームの攻撃の軸になった西が1番に座り、3番森田、4番坂根と一発のある中軸が返すのが黄金パターン。増田は打っても2試合連続ホームランを放ち、下位からの得点も見込める。上位進出が十分見込める陣容だ。

彦根総合　初出場

北大津を何度も甲子園に導いた名将・宮崎監督が就任し、力をつけてきていた新興勢力が初の選抜切符を手にした。エース左腕の野下はキレのある速球を武器に丁寧な投球で近畿大会初戦は7回途中までを2失点にまとめた。攻撃陣は、宮崎監督らしい強気な攻めが光り、大阪桐蔭の前田の立ち上がりを攻め立てた初回の逆転劇は見事であった。初出場らしい伸び伸びとした野球でまずは全国大会初勝利を目指す。

社（兵庫）　19年ぶり2回目

近畿大会準々決勝でコールド負けを喫したが、神宮大会枠により夏春連続の出場権をつかんだ。近畿大会初戦では奈良大会を制した天理を打力で圧倒。2-1で迎えた7回に一挙7点を挙げる猛攻で優勝候補を突き放した。続く準々決勝で智辯和歌山に大敗したが、2日連続の試合となったため、エース高橋が本調子でなかった点も考慮されただろう。もともと守備力の高いチームカラーであり、安定した試合運びで、本戦では躍進が期待できる。

中国地区

広陵（広島）　2年連続26回目

サクラの広陵が今年も選抜出場切符を獲得。昨春は九国の左腕・香西にひねられ、夏は県大会で英数学館にまさかの敗戦を喫しており、今年は雪辱に燃える。注目のスラッガー真鍋は相手になかなかまともに勝負してもらえずに苦戦したが、1番田上・2番谷本がそれを補って余りある活躍を見せた。投手陣はエース右腕・高尾が故障で投げられない状況で、左腕・倉重が奮闘。結果的に秋の戦いで投手層が厚くなった。アクシデントや思わぬ敗戦を乗り越えたチームが4度目の選抜制覇を狙う。

光（山口）　初出場

夏は1993年、1994年と連続出場を果たしたことのある光が、選抜は初めてとなる出場権をGETした。中国大会では接戦を次々と勝ち抜いて準優勝。原動力はもちろんエース右腕の升田である。初戦で浜田の好左腕・波田との投手戦を制すると、その後も創志学園・高川学園と近年の甲子園経験校を立て続けに封じ込んだ。準々決勝では4点差を跳ね返したように、打線も勝負所での集中打が光る。初めての選抜でまずは初勝利を狙う。

鳥取城北　　2年ぶり4回目

中国大会4強ながら優勝した広陵を最後まで苦しめた戦いが評価され、3校目の切符をつかんだ。エース新庄は準々決勝でおかやま山陽打線を完封したように、力強い投球でチームを牽引。多彩な変化球を武器に、緩急とコーナーワークで相手打者を翻弄した。石黒・河西の中軸を中心に打線も着実に得点を重ね、全国レベルに仕上がっていると言えるだろう。優勝した東海大相模に惜敗した2年前に続く出場で、今年は上位進出を狙う。

四国地区

英明（香川）　5年ぶり3回目

2015年以来となる四国制覇を達成し、堂々地区大会王者として乗り込む。元来打力の高さには定評があるが、今年もつながりのいい打線を形成する。特に3番百々はここ一番で一本を出す好打者で、広角へ打ち分ける打撃を見せる。投手陣はアンダーハンドの下村がいい味を出して相手打線をかわし、神田や左腕・百々もマウンドに上がる。過去2度の選抜ではいずれも初戦で敗退しており、まずは初勝利を目指す。

高松商（香川）　4年ぶり28回目

昨夏はスラッガー浅野（巨人）を中心に久々の夏8強入りを果たした高松商。その経験値をうまく活かし、新チームの四国準優勝に輝いた。昨夏甲子園のマウンドを経験した左腕・大室は先輩エース渡辺にも通じる投球のうまさがある。バックの守備力は昨年以上であり、佐藤瑞-中本で組み二遊間で投手陣を支える。打線も3番久保、5番横井などパンチ力のある打者が揃っており、スター選手はいなくとも全員野球で勝ち上がる構えだ。

高知　2年連続20回目

四国王者になった昨年に続き、今年も四国4強ながらしぶとく出場権を獲得した。複数投手制で勝ち進むスタイルは昨年と同様であり、エース西村を中心に4人の右投手でつないで試合を作っていく。中学野球の名将・浜口監督の相手にリズムを与えない継投策が光る。一方、打線は4番門野を怪我で欠いた状況で苦戦を強いられたが、復帰が見込める選抜では打力アップが可能だろう。昨年を上回る8強入りへチーム一丸で挑む。

九州地区

沖縄尚学　　9年ぶり7回目

エース東恩納の投球と強力打線がかみ合い、九州大会を制覇。神宮大会でも敗れはしたものの、夏の王者・仙台育英を土俵際まで追い詰めており、選抜でも優勝候補に挙がるだろう。東恩納は球速以上に手元で伸びる速球を武器に、九州大会では全4試合に登板。上原・照屋ら控え投手陣も実力は高い。打線は、知花・佐野の1，2番を中心にスピード感あふれる攻撃でリズムをつかむ。3度目の選抜制覇を現実的に狙えるチームと言えるだろう。

長崎日大　2年連続4回目

昨年の九州4強から今年は一歩進んで準優勝を達成。堂々選抜切符を勝ち取った。攻守で軸となる3番捕手の豊田は15打数8安打を記録した打棒、相手の盗塁意欲をそぐ強肩、抜群のインサイドワークでチームを支えた。西尾、広田の両右腕で形成する投手陣、平尾・平岩ら上位が強力な打線とも昨年以上の実力を秘めており、平山監督も自信をのぞかせる。近江・山田（西武）の前に初戦で散った昨年の借りを返しに行く構えだ。

海星（長崎）　7年ぶり6回目

海星は夏春連続の甲子園出場。昨夏に日本文理、天理と強豪を連破したチームから多くのメンバーが入れ替わったが、しぶといチームカラーはしっかりと引き継いだ。九州大会では沖縄尚学を相手に大善戦。左腕・吉田翔から右腕・高野へつなぐ継投策はしっかりはまり、打線も下位から決定打が飛び出すなど、最後まで優勝した沖縄尚学に食らいついた。ここ数年甲子園出場を重ねており、地に足のついた野球で臨むことができそうだ。まずは2016年選抜で達成したベスト8まで並びたいところだろう。

大分商　26年ぶり7回目

夏は近年何度か出場を果たしているが、選抜に関しては2020年がコロナの影響で中止になったこともあり、26年ぶりの出場となる。エース右腕・児玉、左の松木、右スリークオーターの飯田と3人のタイプの異なる投手を擁しており、相手打線や状況に合わせながら自在に投手をつないでいく。球種大会初戦は10-0と大勝を収めたが、基本的には投手陣を中心に守り勝つ野球を目指していくことになりそうだ。

21世紀枠

氷見（富山）　30年ぶり2回目

1993年以来となる選抜出場をつかみ取った富山の伝統校。前年夏は富山大会決勝であと一歩のところで高岡商に逆転負けを喫したが、その試合で先発のマウンドに立っていたエース青野が新地0無を牽引した。秋の富山大会を久々に制すると、北信越大会では遊学館の強力打線を延長12回で完封。終盤の再三のピンチをしのぎ、勝利をつかみ取った。全国での1勝には打線の援護が不可欠だが、絶対的エースの存在は心強いと言える。

城東（徳島）　初出場

徳島の誇る伝統校が初の選抜出場を達成。レベルの高い徳島大会で4強入りし、部員わずか12人の少数精鋭の中で、奮闘を見せた。徳島屈指の進学校であり、頭脳的な野球で相手をかき回すのが持ち味。機動力を駆使して、活路を見出していきたい。かつて初出場初優勝を何校も輩出した四国勢。近年でも2007年の室戸や2011年の城南など、21世紀枠選出校がインパクトを残している。城東がこの流れに続く可能性は十二分にある。

石橋（栃木）　初出場

栃木の誇る伝統校が念願の甲子園出場にたどりついた。過去2回、21世紀枠の最終選抜に選ばれながら落選しただけに喜びもひとしおだろう。昨秋の県大会直前にはコロナウイルスの影響で大量の離脱者が出てしまったが、そんな状況でも強打と安定感あふれるディフェンスで力強く4強まで勝ち進んだ。フルメンバーの戻る選抜では、秋を上回る戦いが期待できそうだ。