第96回選抜出場校発表

2024年

2024年1月26日に第96回選抜高校野球出場校が発表されました。

今年も選抜高校野球開幕が待ち遠しいですね。

北海道地区

北海(北海道) 3年ぶり14回目

北海道勢として最多の出場記録を持つ屈指の伝統校が、昨夏に続いての甲子園出場。夏の甲子園に国体出場と新チーム結成以降もタイトなスケジュールとなる中で、見事秋春連覇を達成した。投手陣は本格派右腕の松田とサイド右腕の新屋の2人を中心に今年も継投策で勝負。幌村-谷川の二遊間を中心にセンターラインが残っており、守りも堅い。主砲・熊谷を擁した前チームほどの長打力はないものの、勝負強さと粘りは今年のチームも引き継いでいる。まずは前年夏を上回る8強入りを目指す。

東北地区

青森山田 8年ぶり3回目

東北大会決勝で「永遠のライバル」である八戸学院光星を下し、しかもエース桜田は無安打無得点の快投を演じた。強打が武器のチームを相手に見せたこの快投で一躍全国屈指の好投手へと名乗りを上げ、大会でも注目の存在になりそうだ。故障を機に改造した、いい意味で力感の抜けたフォームが全国の強打者をどうねじ伏せるか。また、同じく本格派右腕の関や中学時代に日本一を経験した面々が揃う野手陣も実力は高い。本大会でもV候補の一角に名を連ねる。

八戸学院光星(青森) 5年ぶり11回目

夏春連続の甲子園出場となる常連校。秋の東北大会決勝ではライバル青森山田にまさかの無安打無得点を喫したが、岡本・洗平の強力左腕2枚看板がそのまま残った投手陣は強力だ。大会でも上位に入る陣容だろう。ここに同じく左腕の森田も台頭してきており、連戦にも全く不安はない。一方、秋の戦いでは苦しんだ打線だが、もともと冬の練習で伸びることが多く、「強打の光星」の看板にふさわしい打線に仕上がるのかこれからだろう。2016年以来となる青森山田とのアベック出場だが、先に聖地を後にするつもりはない。

学法石川(福島) 33年ぶり4回目

仙台育英を過去何度も甲子園に導いてきた名将・佐々木順一郎監督が就任し、7年目。聖光学院1強の流れが続いてきた中で、県屈指の伝統校がついに蘇った。選手の個性を尊重し、長所を伸ばす指導の下、背番号2ながらエース大栄が速球とスライダーを武器に力強い投球で成長を見せた。福島大会では3位だったが、東北大会で聖和学園、金足農と県1位校を連続撃破した粘り強い戦いぶりが評価され、選出に至った。まずは久々の甲子園で初戦突破を目指す。

関東・東京地区

作新学院(栃木) 2年連続12回目

選抜直前連載 光る君たちへ(3)】作新学院 絶対的エース「江川 ...

昨年に続いて2年連続の選抜出場。昨年は強打を武器に8強入りを果たすも、投手陣に不安を抱えた面は否めなかった。しかし、今年はエース小川が一本立ち。故障から完全に復調し、球威もスピードも十分の速球とカットボールを武器に、関東の強豪校を牛耳った。打線も関東大会決勝で4人が4安打を放つなど、上位から下位まで強力。犠打をしない2番斎藤健を中心に作新らしい打ってつなぐ野球で今年は全国の頂点を目指す。

山梨学院 3年連続7回目

前年の覇者がこの秋も関東のファイナルまで進出。競り合いをことごとく制し、連続出場を決めた。野手陣に経験者が多く残っていた昨年と違い、今年は1年生が大半を占める。そんな中でエース桜田が緩いボールをうまく使って、相手打線をかわし、昌平・桐光学園・健大高崎と強豪を相手に投げぬいた。決勝では作新学院に大敗を喫したものの、チームとしての伸びしろは十分。勝ち上がりながら強さを増していった2023年選抜の再現を狙う。

常総学院(茨城) 3年ぶり11回目

常総学院 3年ぶり11度目の選抜出場。若林主将「優勝目指す」―4番 ...

1987年夏の準優勝右腕である島田監督が就任し、2度目の選抜となる。専大松戸・花咲徳栄と近年の甲子園を沸かせた強豪校を相手に2試合で19得点の打棒は見事。中でも4番武田は6打点と大暴れを見せた。高い打力に、常総らしいかき回す野球をMIXし、得点力は出場校中でもトップクラスだろう。カットボールを武器とするエース小林と速球派の斎藤の右腕2人も実力は充分。2016年夏以来遠ざかる8強入りを果たし、強豪復活を狙う。

健大高崎(群馬) 2年連続7回目

甲子園出場校 健大高崎高校 野球部 甲子園用ユニフォーム上下 ...

昨年は報徳学園の前に力負けしてしまったが、今年は1年生の佐藤・石垣の左右2枚看板が強力。これまで技巧派投手の活躍が多かった健大高崎の甲子園での戦いで唯一欠けていた、「本格派投手」というピースがついにはまってきた感がある。そして、持ち味の「機動破壊」は今年ももちろん健在。4番で捕手を務める箱山という絶対的な柱を中心に投打に充実の戦力を持つ群馬の強豪が今大会こそ初優勝への扉をこじ開けるか。

中央学院(千葉) 6年ぶり2回目

今回の選考でおそらく最も選考に悩んだ、「関東・東京の6校目」の椅子を手にし、6年ぶりの全国切符を掴んだ。長身右腕・蔵並と速球派の颯佐の2枚看板を集中打の光る打線が援護し、関東でしぶとい戦いを見せた。前回出場時は2刀流のスーパースター大谷を擁した、スケールの大きいチームだったが、まとまりや勝負強さという面では今年の方が上か。2018年は春は明徳、夏は済美と四国の強豪の壁に初戦で涙を飲んでいるだけに、今年は何としてもまず1勝を手にしたい。

関東一(東京) 8年ぶり7回目

近年、同地区のライバルである二松学舎大付に押され気味だったが、今年は久々の甲子園切符を掴んだ。畠中、坂井の左右2枚看板を中心に投手陣は多彩。神宮大会でも序盤、大阪桐蔭打線を翻弄したように、的を絞らせない層の厚さを持つ。打線もしぶとさと破壊力を兼ね備え、上位から下位まで切れめがない。一発のある3番高橋を中心に機動力も絡めた得点力は侮れないものがある。神宮大会とはいえ、「関東キラー」の大阪桐蔭を下したことは大きな自信になっただろう。8年ぶりの春の舞台に期待が高まる。

北信越地区

星稜(石川) 2年ぶり16回目

石川の星稜、センバツ選出 被災者に「一生懸命な姿を見せたい ...

夏春連続の甲子園を「神宮王者」として迎える名門校。あの松井秀喜を擁した時以来の秋の王者に輝けた要因はやはり、昨年からの経験者である左腕・佐宗に右腕・道本の加わった投手陣の成長が大きいだろう。野手陣も天理高校で選抜優勝を経験した父を持つ3番芦硲を中心にポテンシャルの高い選手が多い。神宮大会の広陵戦では好投手・高尾から6安打2四死球で7点を挙げたように効率のいい攻めができるのも強みだ。悲願の甲子園優勝へ向け、待ったなしのチームと言えるだろう。

敦賀気比(福井) 4年連続11回目

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激戦区の北信越大会を勝ち抜き、4年連続の選抜出場は、偉業と言って差し支えないだろう。前年度から経験豊富な左腕・竹下はしなやかなフォームから繰り出すキレのあるボールで、帝京長岡や日本航空石川といった打力自慢の強豪をしのぎ切った。また、打線は大物うちはいないものの、シャープな振りで甘いボールは確実に仕留める。毎年一冬超えての打力UPには定評があり、今年も強打の敦賀気比を見られるだろう。2015年以来の選抜優勝を虎視眈々と狙う。

日本航空石川 6年ぶり3回目

能登半島地震で被災、石川県から星稜と日本航空石川が選抜出場へ ...

星稜の神宮大会優勝により、神宮大会枠で出場権をつかみ取った。県大会決勝では星稜に、北信越大会準決勝ではともに敦賀気比に1点差ゲームで肉薄。自力の高さは折り紙付きだ。中でも、同校伝統の強力打線は破壊力十分。1番加藤、3番河村を中心にここぞの場面で畳みかける集中打で、相手投手に襲い掛かる。蜂谷、猶原の新2年生の本格派左右2枚看板もポテンシャルは高く、北信越3校目から上位進出を果たす可能性は十分ある。

東海地区

豊川(愛知) 10年ぶり2回目

10年前はエース田中を中心としたディフェンス力に定評があったが、今回は強打を武器に堂々東海大会を制覇。特に3番を打つモイセエフ・ニキータは左打席から長打を連発する今大会注目の長距離砲だ。東海大会で打率6割2分5厘をマークしたように確実性も持ち合わせる。神宮大会の高知戦をはじめとして、リードを許してもひっくり返す怖さのあるチームだ。投手陣は左腕・鈴木を中心に多彩な陣容を誇るが、まだ柱は定まっていない印象。エース格の投手が誕生すれば、一気の初優勝もあり得るチームだ。

宇治山田商(三重) 16年ぶり2回目

剛腕・平生を擁した2008年以来の選抜出場。準決勝敗退ながら、決勝進出の名電よりも先に選出が決まったほど、選考委員の評価が高いチームだ。新2年生が11人を占めるフレッシュな顔ぶれだが、中京との打撃戦を制し、豊川相手にも一時3点のリードを奪うなど、打撃では一歩も引けを取らなかった。2番伊藤や7番中瀬など繋ぎの打順に好打者を置けるのが強みだ。エース田中を中心とした投手陣が継投を武器にどれだけ踏ん張れるかが、本戦の成績のカギを握りそうだ。

愛工大名電(愛知) 12年ぶり10回目

選抜出場は意外にも12年ぶり。2022年夏の8強入りが記憶に新しいが、もともとは選抜に非常に相性のいいチームだ。2004年、2005年はバント野球で一世を風靡したが、近年は強打で打ち勝つ野球に再びシフトしている感が強い。昨秋も東海大会3試合で24得点と、その破壊力は他校を震え上がらせた。石見、石島、宍戸の中軸はいずれもスタンドに放り込む力を持っており、相手のスキを逃さない好走塁も際立つ。エース左腕・大泉を中心に、伊東・古谷と速球派をそろえた投手陣も質量ともに豊富な陣容。久々の選抜の舞台で名電旋風が巻き起こる可能性は十二分にある。

近畿地区

大阪桐蔭 5年連続15回目

18選抜 大阪桐蔭 in お母さんが知りたい高校野球

激戦の近畿地区から4年連続の選抜出場切符獲得は快挙!前年はソフトバンクに1位指名された、絶対的エースの前田がいたが、今年は柱が抜けた分、多くのエース候補が乱立する層の厚さが際立っている。安定感抜群の平嶋、昨年からマウンド経験豊富な南陽、1年生ながら超高校級の速球を投げ込む森陽と充実の布陣を誇り、大会でもトップクラスの陣容だろう。打線は、中軸を務める3番徳丸、4番ラマルの2人が出色。この2人で得点を挙げるパターンを作り出したい。守備の乱れで敗退した神宮大会の教訓を生かし、2年ぶりの選抜制覇を目指す。

京都外大西 18年ぶり7回目

近畿大会ではノーマークながらエース左腕・田中を中心とした粘りの戦いで準優勝に輝いた。田中は際立ったボールはないが、多彩な変化球を武器に打たせて取る投球が光り、見た目以上に打ちにくい投球を見せる。強豪・履正社に打ち勝つなど打線も力があり、上位から下位まで走れる選手が揃っているのも強味だ。毎年、京都大会では上位をにぎわせながら、平安や京都国際など強豪の壁のまえに苦しんできたが、18年ぶりの聖地の切符を獲得。接戦に強い負けないチームが、久々の大舞台で躍進を目指す。

京都国際 3年ぶり2回目

近年、好投手を軸に甲子園を沸かせてきた京都国際が3年ぶりの選抜切符を獲得。コロナウイルスの影響で無念の出場辞退となった2年前の雪辱に燃える。エースは今年も「左腕」の中崎。肘の位置のやや低いフォームながら、左腕投手独特の打ちにくさのある投げ方でキレのあるボールを投じる。同じく左腕の鳥羽、西村も実力者で、この左腕トリオを打ち崩すのは容易ではない。打線は高岸、奥井らの経験者に加えて、秋は病気で不在だった藤本も加わり、得点力も増す模様。3年前の16強を超える成績を目指す。

耐久 初出場

エース冷水を中心にしたたかな戦いで近畿4強入りを果たした伝統校。今大会注目のチームだ。冷水は公式戦を一人で投げぬいた絶対的エース。伸びのある速球にカットボール、ツーシームと高速系の変化球を混ぜ、打たせて取る投球で相手打線を封じ込めた。強い相手ほど燃えるというメンタルの強さも大きな武器だ。打線も派手さはないが、1番堀畑を中心にスピード感ある攻撃で得点を重ねる。V候補のチームにとっては実に不気味なダークホースと言えるだろう。

報徳学園(兵庫) 2年連続23回目

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前年の準優勝校が2年連続の出場権を獲得。昨年の大会でも好投した間木、今朝丸の右腕2枚看板が残り、投手力は全国トップクラスだ。特に今朝丸は長身から繰り出す速球と縦割れの変化球を武器に、スケールアップを果たし、大会でも注目の好投手に上がる。一方、堀(オリックス)・石野の中軸のいた昨年に比べると、打線の力はやや落ちる印象。しかし、小技や足を使った攻撃には定評があり、同じく昨年からのメンバーの西村を中心にポイントゲッターにチャンスで回せれば面白い。地元の伝統校が、昨年あと一歩で逃した大旗を目指す。

近江(滋賀) 2年ぶり7回目

昨夏の甲子園を経験したメンバーが複数残り、投打にまとまりのある好チームに仕上がっている。速球派右腕・西山、軟投派左腕・河越と左右の柱がある投手陣を中心に、堅守を誇る内外野陣、ミート力の高い打者が並ぶ打線と、投攻守にスキのないチームだ。夏の甲子園に出場したことで、準備期間は少なくなったが、練習試合を多く組んだことで、実戦のなかでたたき上げてチーム力を増していった。2年前はエースで4番の山田(西武)という絶対的な柱がいたが、今年はまとまりの良さで優勝を狙う。

中国地区

広陵(広島) 3年連続27回目

サクラの広陵が3年連続の選抜出場を達成。昨年の春夏の甲子園を経験した高尾-只石のバッテリーが残り、ディフェンス面の安定感は折り紙つきだ。高尾は神宮大会こそ打ち込まれたものの、球威のある速球を低めに集められると、相手打線にとっては攻略するのは容易ではないだろう。打線は真鍋のような超高校級の打者はいないが、1番濱本、4番只石の経験者を中心につながりの良さは、前年・前々年に引けを取らない。練習試合も含めて、神宮の星稜戦以外は負けなしという安定感を誇る中国王者が今年も優勝戦線に堂々顔を出す。

創志学園(岡山) 7年ぶり4回目

東海大相模を永年率いてきた名将・門馬監督が就任し、初めての甲子園出場を決めた。制球力抜群の左腕・山口、速球派右腕・中野と左右2枚看板は強力。中国大会4試合で失点はわずかに3と抜群の安定感を誇った。攻撃陣は数字こそ高くはないものの、機動力と攻撃的な姿勢はチームに浸透しつつあり、1番亀谷を中心にアグレッシブベースボールを体現する。岡山勢として久々の優勝を目指し、甲子園に乗り込む。

四国地区

高知 3年連続21回目

3年連続の出場を決めた四国王者。平、辻井の右腕2枚看板はともに安定感充分であり、特に辻井は躍動感フォームから繰り出す快速球を武器に、昨年の選抜でも相手打者をきりきり舞いさせた注目の右腕だ。攻撃陣は軟式野球出身の濱口監督を中心に、手堅くかつ効率よく点を取ることができるのが強みだ。神宮で豊川と壮絶な打撃戦を展開したように、大石、谷口の中軸を中心に「打つ力」もしっかり兼ね備えている。経験も実力も十分の強豪が久々の選抜制覇へ向けて腕を撫す。

阿南光(徳島) 32年ぶり2回目

新野高校として出場した1992年以来となる選抜大会となる。絶対的エースの吉岡は昨年の公式戦をほとんど一人で投げぬいたタフネス右腕。最速146キロの速球に、スライダー・ツーシームなど多彩な変化球を織り交ぜる、本格派だ。この吉岡を中心に、中学時代に全国制覇を経験した面々がごっそり入学し、最終学年となった年に満を持して選抜行きを決めた。ともに高打率を残した3番福田、4番住江を中心に、下位まで高打率の打者が並び、エースを援護する。V候補の横浜をうっちゃった前回大会の再現を狙う。

九州地区

熊本国府  初出場

県内では強打を武器に毎年優勝候補に挙がっていた同校だが、昨秋は一気の快進撃で九州大会の頂点に輝いた。今年は坂井、植田の左右2枚看板を中心に投手陣も安定。神村学園、明豊と強打を武器にするチームをともに1失点に抑え、2人とも打たれ強い投球を見せた。打線は例年ほどの長打力はないが、そのぶん小技も絡めて着実に得点を積み重ねる安定感が光る。好捕手・寺尾を中心に守りも安定感が光り、初出場ながらしたたかに勝ち上がる力を秘めたチームだ。

明豊(大分) 3年ぶり6回目

2019年がベスト4、2021年が準優勝とここ2大会選抜で好結果を残している大分の強豪。今年も智辯和歌山出身の川崎監督のもと、打力と守備力に定評のあるチームが出来上がった。特に打線は、昨夏からの経験者である高木を2番に据え、つながりのある攻撃で7試合連続の2桁安打をマークした。一方、投手陣は昨夏の北海戦でサヨナラの場面を経験した右腕・野田を中心に、大型右腕・一ノ瀬、コントロールのいい左腕の寺本・大堀と今年も層が厚い。好相性の選抜で3年前に目の前で逃した紫紺の大旗を狙う。

神村学園(鹿児島) 9年ぶり6回目

神村学園は9年ぶり選抜!昨夏の甲子園4強超えへ新チームの ...

昨夏4強のメンバーが野手を中心に9人残り、九州大会でも優勝候補に挙がったチームがきっちり4強入りを果たして甲子園に戻ってきた。特に上位の面々がそのまま残った打線は強力。主砲・正林を中心に、夏の鹿児島大会でサヨナラ弾を放った5番岩下、甲子園で大暴れした6番上川床と主軸を務める左打者3人の実力は全国でもトップクラスに位置するだろう。新チームからエース格の左腕・今村拓未は140キロ台の速球を武器に力で押しつつ、緩急でかわすこともできる。投打に力強さを持つ九州の強豪が昨夏を超す成績を目指す。

東海大福岡 7年ぶり3回目

好投手・安田を擁し、清宮幸太郎のいた早稲田実を下した2017年以来の選抜出場となる。今年も絶対的エース・佐藤を中心にした競り合いに強いチームだ。佐藤は長身から繰り出す角度のある速球を武器にスタミナと粘り強さを併せ持つ。九州大会は強打のチームとの対戦が続き、失点こそかさんだが、潜在能力は非常に高い。攻撃陣は光冨、宗翔の1,2番を中心に機動力豊かで、足元から相手投手を崩しにいける。九州大会で9回に4点差を追いつくなど、終盤の強さには定評があり、相手にとっては数字以上に戦いにくいチームと言えるだろう。油断ならないダークホースだ。

21世紀枠

別海(北海道) 初出場

部員数19人と少ない環境の中で、工夫した野球で秋の北海道大会を勝ち抜いた。エースの堺は長身の右サイドから繰り出すキレのあるボールを投じ、フィールディングにも定評がある。この堺を中心に、中学時代に全国大会を経験したメンバーが多く残るのが強みだ。これは全国制覇を達成した2004年夏の駒大苫小牧にも通じる要素だ。秋は苦戦した打線がつながれば、一気の快進撃があり得る。

田辺(和歌山) 76年ぶり3回目

和歌山屈指の伝統校が76年ぶりの選抜切符を獲得。和歌山大会で市立和歌山、智辯和歌山と近年の和歌山をリードしている強豪2校を倒した実力は本物だ。エース寺西はクロスステップ気味の投球フォームから繰り出す角度のあるボールを武器に、強豪の打線を手玉に取った。打線は、3番山本結、4番山本陣の中軸コンビがチャンスにめっぽう強い。山本陣が智辯和歌山戦で逆転のグランドスラムを放ったように、チーム全体で「彼らに回せば」という目標を据えられるのが大きいだろう。21世紀枠だが、一般枠と変わらない力を秘める。

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