大会8日目第1試合
作新学院
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 |
0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | × | 3 |
秀岳館
作新学院 大関
秀岳館 田浦→川端
強豪校同士の対戦は内容の濃い好ゲームとなった。制したのは秀岳館。3季連続のベスト8進出を決めた。
試合
試合は初回秀岳館が先手を取る。2番の添田がレフト線に落とし、快足を飛ばして2塁へ。この添田は95回夏から97回夏まで3年連続出場した添田選手の弟。打撃フォームが瓜二つすぎて、見ただけで兄弟とわかってしまうほどだ。3番のセカンドゴロで2アウト3塁になると、4番中島への投球が暴投となり、先制点を挙げた。
作新のエース大関は序盤快調に飛ばす。秀岳館打線の早打ちにも助けられ、3回まで要した球数は30球ほど。持ち味の低めの変化球でゴロを打たせてとった。大関の真骨頂ともいえる投球だった。
しかし、4回好調の2番渡辺が2塁打で出塁すると、この回から高めに浮きだした球を秀岳館打線がとらえる。2アウト3塁となり、5番山下が高めの速球を左中間にはじき返し2塁打。続く6番投手で打撃もいい田丸が高めの変化球を右中間に3塁打を放ち、あっという間に逆転する。相手投手の制球の甘くなったところにすかさず付け込むのはさすが打撃の秀岳館だった。
5回にも1番半情の見事なヒットエンドランから1.3塁のチャンスを作ると、ゲッツー崩れの間に加点。試合序盤を2点リードで折り返す。
初回以降6回まで併殺も絡めて毎回3人で片づけてきた田浦だったが、7回に疲れが見えたところで思い切って川端に交代。この辺りから作新学院の猛反撃が始まる。川端は1回戦と違い、ストレートが高めに抜けるシーンが目立った。球速は最速で148キロを記録したが、作新学院の各打者は鍛えられた選球眼で四球を奪い取っていく。
8回は2四球に3番池沢の今大会初ヒットとなるタイムリーで1点差に迫る。さらに、4番中島も四球を選び、1アウト満塁。しかし、ここで川端が2者連続の奪三振。特に、3アウト目はカウント2-3からこの日のベストボールともいえるアウトローのストレートで6番加藤を空振り三振に切って取った。
だが、9回も作新の攻撃は続く。先頭の石戸が2塁打を放つと、1,2番の鈴木、添田が再び四球を奪う。際どいコースのストレートはカットし、低めのスライダーには手を出さない。強奪したとも言えるくらいの四球だった。だが、粘りもむなしく最後は先ほどタイムリーを放った3番池沢がセンターフライで試合終了。秀岳館がベスト8に進出した。
まとめ
作新学院は史上5校目の夏春連覇の夢は断たれた。しかしながら、昨秋と比べて打線の破壊力は増し、エース大関も持ち味を活かした投球が光った。昨夏もそうだったが、試合をするたびに強くなるのが作新学院という高校。夏に向けて打線はさらに力が増すだろう。あとは大関に続く2番手投手の育成が課題。今度は夏2連覇に向けての戦いが始まる。
そして、秀岳館は3季連続のベスト8入り。川端・田浦の2人の左腕がそろってマウンドに立ち、持ち味を発揮している。特に川端はストレートの威力が増してきており、プロも注目する存在になってきた。あとは2人で8四死球出した点をどう改善するか。打線は少ないチャンスをものにして、足も絡めての得点。序盤淡白に見えた攻撃も鍛治舎監督のことだから狙いを持った攻撃なのだろう。準々決勝に向けて3番木本の復調が待たれるところだ。
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