大会ベストナイン(2021年夏)

2021年

右投手 山田陽翔(近江)

今大会で最も成長を見せた2年生エース。特に2回戦の大阪桐蔭戦で4点を先行された以降は、投げるたびに成長している印象だった。大阪桐蔭や盛岡大付といった強打者の並ぶ打線に対して、果敢にインコースを攻めていき、決め球のスライダーやフォークの制球もみるみるよくなっていった。打者としても中軸を打ち、神戸国際大付戦ではホームランを放つなど、パンチ力ある打撃を見せた。来年は投打の柱として湖国初の優勝を目指す戦いとなる。

近江高校 山田陽翔(大津瀬田ボーイズ)【2021年全国高校野球選手権大会 大阪桐蔭戦】 – YouTube

左投手 森下瑠大(京都国際)

2年生ながら抜群の完成度を誇るエース左腕。キレのあるストレート、手元で曲がるスライダー、タイミングを外すチェンジアップとどれをとっても一級品のボールであった。特にスライダーは打者寄りで曲がるため、前橋育英の主力の左打者が全くタイミングが合わないほどのボールになっていた。また、3ボールになったも簡単に四球を出さないコントロールとメンタルも素晴らしいものがあった。来年は4番捕手の中川が抜けるが、平野との左右2枚看板で全国制覇を目指す。

完封!!とにかくいい森下京都国際2年生エース今日のハイライト – YouTube

捕手 西川侑志(神戸国際大付)

神戸国際大付の4番捕手としてチームを初の夏8強入りに導いた。捕手としては多彩な投手陣を誇る自チームの各投手の良さを存分に出しており、2年生左腕・楠本に対して高めのストレートでファウルを打たせるうまさも光った。また、打者としても3回戦でホームランとサヨナラ打を含み4安打と一気に爆発。インサイドのポイントに引き込んだ時の一発の破壊力はさすがであった。青木監督をして歴代トップクラスと言わしめた攻守の要が新たな歴史を築いた。

神戸国際大付 西川侑志 ホームラン(神戸舞子中)【2021年全国高校野球選手権大会】 – YouTube

一塁手 新野翔大(近江)

近江打線の中軸を担った左の長距離砲。山田とともに打線を引っ張り、チームの得点源となった。特に2回戦の大阪桐蔭戦では3点ビハインドの状況で痛烈なライトへのホームランを放ち、チームに勇気を与えた。神戸国際大付戦ではセンター左にホームランを放つなど、広角に打ち分ける技術も持っており、今大会の近江の快進撃を支えた一人であった。

新野翔大 近江高校 甲子園での安打集 – YouTube

二塁手 大仲勝海(智辯和歌山)

智辯和歌山の攻撃的2番として大活躍を見せた選手。1番宮坂とのコンビで相手投手をかき回した。左打席からの逆方向への打撃がうまく、やや反り返るような独特な打ち方でチャンスを広げ、また決定打も放った。また、セカンドとしても好守を連発しており、まさに打って守っての大活躍であった。そして、何を隠そう、和歌山大会決勝で市立和歌山・小園から決勝打を放って甲子園行きを決めたのも彼のバットであった。

智辯和歌山 大仲勝海 セーフティバント(和歌山ボーイズ)【2021年全国高校野球選手権大会 智辯学園戦】 – YouTube

三塁手 上加世田頼希(敦賀気比)

敦賀気比の強力打線の4番にどっかり座った2年生の主砲。左の好打者が続く上位打線にあって5番前川とともに貴重な右打者としてしっかり仕事を果たした。日本文理・田中、三重・上山とともに同級生の2年生エースが相手だったが、高めに浮いたボールをしっかり逃さずタイムリーする確実性の高さが光った。来年は押しも押されぬ4番として再び全国に強打の敦賀気比をアピールしていきたい。

上加世田頼希 敦賀気比 甲子園での安打集 – YouTube

遊撃手 大西拓磨(智辯和歌山)

智辯和歌山の守りの中心として躍動したショートストップ。左右の守備範囲の広さとスローイングの安定感は出色であり、三遊間の深い位置の打球もなんなくアウトにする様は、ほんとに高校生かと思ってしまうほどの内容であった。また打撃でも9番打者ながら今大会は15打数7安打と大当たり。コンパクトな打撃でセンター中心にはじき返し、チャンスを広げる役割を果たした。

2021年智弁和歌山の名手・大西が上手すぎる – YouTube

左翼手 前川右京(智辯学園)

集大成の夏に持ち前の長打力を爆発させたNo.1スラッガー。選抜の明豊戦でチャンスにアウトコースの変化球を引っ張って併殺にうち取られた苦い記憶があったが、その反省を活かして迎えた今回はしっかりセンター中心に打ち返す打撃で結果を残した。横浜戦、日本航空戦と大事な場面で一発を放ち、待望の甲子園でのホームランをマーク。決勝の智辯和歌山戦では低めの難しい変化球をライト線に落とすなどうまさも兼ね備えた打者であった。

【2021選手権】智弁学園 前川右京(3年) 全10安打 – YouTube

中堅手 宮坂厚希(智辯和歌山)

智辯和歌山の1番主将としてチームを優勝に牽引した立役者。特に大会終盤の当たりっぷりはすさまじく、県大会や甲子園序盤で当たりの出なかったうっ憤を晴らさんばかりの猛打であった。特に準決勝、決勝では初回に相手エースの高めに浮いた変化球を逃さず長打にしたことで、試合の流れをぐっと智辯和歌山の引き寄せたと言っていいだろう。

また、練習から意識を高く持って引っ張っていった姿勢が、コロナや雨などに見舞われた異例の状況の中で頂点にたつ原動力となったとも言えるだろう。

智辯和歌山 宮坂厚希 二塁打(和歌山南紀ボーイズ)【2021年全国高校野球選手権大会 近江高校戦】 – YouTube

右翼手 明石楓大(近江)

近江の快進撃を支えた快速スプリンター。2回戦では9番に入りながらもことごとく出塁して1番井口、2番西山と連なる機動力で大阪桐蔭投手陣を苦しめた。ボールに食らいつくようなミート力の高い打撃と塁に出た時の快速ぶりは相手バッテリーにとっては実に嫌なものだったろう。彼に気を取られたことで山田・新地ら主軸が結果を残せた側面もあったに違いない。神戸国際大付戦の最終回に1塁から長駆ホームインした場面は、大会のハイライトとも呼べるシーンであった、

近江高校明石君。50メートル6秒台前半。多賀章仁監督からは「お前が引っ張れ」 – YouTube

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