最後は佐賀北のがばい旋風の前に敗れたが、大会を通して抜群の安定感を誇ったのが広陵の野村祐輔(広島)だった。抜群の制球力でストレートとスライダーを操り、たまにスローカーブは交えるものの、ほぼこの2球種で勝負できる投手だった。それだけボールのキレ、コントロール、コーナーワークは抜群だった。初戦の駒大苫小牧戦は先行されて危うかったが、その他の試合は野村のピッチングのおかげでほぼ広陵ペースで進んだ。
その野村だが、選抜では準々決勝で帝京を相手に初回6失点で敗退。前年秋にこの両チームは対戦しており、帝京打線は野村から11安打を放つも、スライダーは1本もヒットにできずにサヨナラで敗れていた。その借りを返さんと、帝京打線は初回から野村のスライダーを狙い打ち、中村晃(ソフトバンク)、杉谷翔の2ホームランで早々と勝負を決めた。この教訓を活かし、野村は夏は立ち上がりの失点はゼロ。春から夏にかけて成長した姿を見せた。
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