中京大中京を選抜では準優勝した1997年以来となる4強に導いた剛腕。1つ上の代は、コロナウイルスの関係で全国大会は開催されなかったが、高橋(中日)-印出のバッテリーやショートの中山(巨人)など、タレントぞろいのチームであった。そのチームと比較すると、畔柳(日本ハム)を中心とした2021年の中京大中京は、エースを中心に好守でしぶとさを発揮する負けにくいチームであった。個人的には、2021年の方が中京らしいチームに感じた。
選抜では初戦で専大松戸打線に6安打を浴びながらも完封勝ち。1学年上のエース高橋がスピードとキレで勝負するタイプだとしたら、畔柳はボールの球威・圧で圧倒する剛腕タイプであった。スコアリングポジションにランナーを背負ってからの力のあるボールは圧巻であり、ランナーは出ていても得点の香りがしないところが畔柳の凄みであった。
2回戦では常総学院を相手に大量リードを奪う展開になったが、この試合では初戦ほど調子が良くないことを悟ったか、打たせて取る投球にシフトするクレバーさがあった。疲労が出た明豊戦では本来の投球はできなかったが、「CHUKYO」のエースとして十二分に存在感を発揮した大会であった。
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