独断と偏見で選ぶ、2014年夏にベスト8へ進めなかったイチオシの好チーム

2014年

星稜(石川)

1 岩下 10 村中
2 横山 11 今村
3 村上 12 高山
4 中村 13 中谷
5 梁瀬 14 相原
6 虎谷 15 竹谷
7 福重 16 越中
8 谷川 17 酒井
9 佐竹 18 越川

ミラクル起こした伝統校

その劇的な勝利は日本はおろか海を越えてアメリカにまで伝わった。石川県大会決勝で起こした逆転劇は、野球の常識を覆すほどの衝撃をもたらした。エース岩下(ロッテ)を中心に2年連続夏の甲子園を狙う星稜と好左腕・山下を擁する小松大谷の戦いは、戦前の予想に反し、小松大谷の一方的な展開で9回表を終わって8-0。小松大谷の悲願の甲子園は目前に迫っていた。

しかし、「必笑」を合言葉に選手に自主性を植え付けた林監督の野球がここから花開く。8点差をつけられていたにも関わらず、星稜の選手たちは笑顔で打席に入り、次々とヒットを連ねていく。主将・村中が、エースの岩下が快打を放つ。小松大谷は2年生左腕の木村をマウンドに送るが、一度傾いた流れは止まらなかった。小松大谷が8イニングかけて築き上げたリードを、たったの1イニングでひっくり返す。これが野球、this is 高校野球であった。

奇跡の逆転勝利を飾った星稜は、2年連続で夏の甲子園へとやってきた。

1回戦

静岡

1 2 3 4 5 6 7 8 9
2 1 0 0 0 0 1 0 0 4
1 0 1 0 0 0 2 1 × 5

星稜

【高校野球】星稜VS静岡 – YouTube

初戦はこちらも伝統校の静岡と対戦。試合は静岡が先行し、星稜が追いかける展開となるが、静岡にとっては常に「逆転の星稜」が頭にチラついていただろう。ただでさえ伝統の力があるうえに、県決勝であんな勝ち方をしてきたのだから、不気味でしょうがなかったはずだ。静岡のエース辻本を7,8回に2イニングで捕まえた星稜打線、最後はまたしてもエース岩下が貴重な一打を放ち、甲子園でも見事な逆転勝利を飾った。

 

2回戦

星稜

1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 0 2 0 0 1 0 0 0 4
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1

鹿屋中央

2014.8.18 甲子園 星稜×鹿屋中央戦 – YouTube

続く2回戦はスラッガー木原を擁する鹿屋中央と対戦。この試合は先行逃げ切りで順当勝ちを収める。岩下は初回に木原に同点タイムリーを浴びたものの、2回以降は散発3安打無失点。7回からは継投に入り、4-1と初戦で劇的なサヨナラ勝ちを収めた初出場校に貫禄を示す勝ち方を見せた。また、劇的な勝ち方に隠れていたが、甲子園でも2試合無失策の好守備も星稜の快進撃の原動力となっていた。

 

3回戦

八戸学院光星

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
0 0 0 0 0 0 0 1 0 4 5
0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1

星稜

【甲子園】星稜対八戸学院光星 – YouTube

そして、3回戦は強打の八戸学院光星と激突。5回裏に1番谷川のタイムリーで1点を先制した星稜は、岩下が強打の光星打線を7回までわずかに2安打に封じ込める。しかし、8回表、光星は4番深江に痛恨の同点弾を浴びると、延長10回についに岩下が力尽き、4点の勝ち越しを許す。打線は、光星の2年生エース中川の多彩な球種に的を絞り切れずに、最後は奇跡の再現はならなかった。

星稜の劇的な快進撃は8強を前に幕を閉じた。しかし、この戦いが星稜復活の原動力になったのは間違いないだろう。長らく金沢・遊学館の2強の前に後塵を拝していたが、この年以降はコンスタントに甲子園に出場。2019年には奥川(ヤクルト)-山瀬(巨人)のバッテリーを擁し、2度目の準優勝を果たすこととなる。

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