独断と偏見で選ぶ、2017年選抜にベスト8へ進めなかったイチオシの好チーム

2017年

静岡(静岡)

1 池谷 10 竹内
2 11 北島
3 稲角 12 木下
4 藤田 13 篠田
5 大石 14 加茂
6 村松 15 山本
7 成瀬 16 丸田
8 前田 17 黒岩
9 小柳 18

王者を追い詰めた直球勝負

2011年夏に8年ぶりの復活出場を果たして以来、コンスタントに出場を続けていた名門・静岡。静岡県内の高校球児にとっては特別な存在の高校である。2015年には2年生のトップバッター鈴木翔(西武)や、内山・堀内(楽天)・安本の強力クリーンアップを擁し、選抜8強入りを果たしていた。

そして、その戦いを入学直前に見ていた世代が最終学年となった新チームは、エース池谷(DeNA)を強力打線が援護する形で東海大会を制覇。続く神宮大会でも1勝を挙げ、大きな手ごたえを得ていた。池谷はストレートにスピード以上の威力があり、打線も1番村松、3番大石を中心にしぶとい打者が並んでいた。東海地区屈指の名門校が選抜では初めてとなる全国制覇を狙っていた。

1回戦

不来方

1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 0 0 0 0 0 0 2 0 3
5 0 1 0 3 0 1 2 × 12

静岡

2017年選抜1回戦 静岡vs不来方(5日目第3試合) | 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

2017.3.24 選抜高校野球5日目 静岡対不来方ハイライト – YouTube

初戦は21世紀枠の不来方と対戦。立ち上がり、力みの見える池谷が先取点を奪われるが、直後の攻撃で一挙5点の猛攻を見せて逆転に成功する。ミート中心の打撃で相手投手のボールに対応する技術の高さが光った。池谷は2回以降は落ち着いた投球を見せ、7回までわずか79球の省エネ投球で2番手の春にバトンタッチ。終わってみれば12-3と大差で1回戦を無難に突破した。

 

2回戦

大阪桐蔭

1 2 3 4 5 6 7 8 9
6 0 0 0 0 0 0 3 2 11
6 1 0 0 0 0 1 0 0 8

静岡

2017年選抜2回戦 大阪桐蔭vs静岡(8日目第3試合) | 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

乱打戦 静岡 vs. 大阪桐蔭 – YouTube

そして、2回戦はV候補の大阪桐蔭との対戦。当時、根尾(中日)、藤原(ロッテ)ら最強世代が2年生であり、粗削りな印象もあったが、ポテンシャルは抜群なチームであった。

その大阪桐蔭に対し、池谷はまたしても立ち上がりのまずさをつかれ、四死球も絡んで一挙6点を奪われるが、直後に静岡打線も大阪桐蔭の2年生左腕・横川(巨人)を捕まえて6点を奪う。2回裏には逆転に成功すると、ここから池谷はとんでもない投球を展開。ほぼストレート一本の投球でなんと大阪桐蔭の強力打線をねじ伏せてしまうのだ。全国でも屈指の猛者が揃った打線を相手にしたこの投球は衝撃以外の何物でもなかった。

疲れが出た8回表に逆転を許すことにはなったが、この大会で優勝した大阪桐蔭をあと一歩まで追い詰めた戦いは、県民に勇気を与えるものになっただろう。今も「静髙」は静岡県内で特別な存在として君臨し続けている。

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