大会2日目第2試合
津田学園
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
静岡
津田学園 前
静岡 松下→松本
東海勢同士の対戦となった試合は津田学園のエース前(オリックス)が貫禄のピッチングを展開。2年前の夏に続いて静岡勢を下し、初戦突破を果たした。
試合
選抜では初戦で敗れたとはいえ、前は近畿王者の龍谷大平安を相手に延長11回を2点に抑え、スカウトも注目の存在となっていた。あれからさらに精悍さを増し、夏の甲子園のマウンドに戻ってきた。打線も石川、藤井ら1年生時から経験豊富なメンバーが並び、力がある。選抜の借りを返す準備は整っている。
対する静岡もエース松下を中心に守りのいいチーム。県大会でもほとんどの試合を2失点以内に抑え、堅守で勝ち上がってきた。打線は四死球や失策を巧みに得点に結びつける試合巧者ぶりが光る。夏の白星は2003年以来遠ざかっており、久々の勝利を目指す。
初回はお互いにランナーを出しながらも、無失点で切り抜けたが、2回表に津田学園が下位打線で先手を取る。2アウトから7番阿萬田が死球で出塁すると、8番小林とエンドランが決まって1、3塁とチャンスを作る。ここで打撃もいい9番前が松下の真ん中寄りに入ったフォークをとらえ、左中間を破るタイムリー2塁打で2点を奪う。津田学園にとっては選抜から数えて13イニング目でようやく奪った得点であった。
これで勢いに乗った津田学園は3回表に3番藤井、4番前川、6番石川のヒットで追加点を挙げる。2年前の夏を知るメンバーがこの回は、好球必打で積極的に打って出た。松下としては変化球でかわしていきたいところだったが、その変化球が甘く入ってしまった。
3点のリードをもらった津田学園の前は快調なピッチングを展開する。選抜でも社会人野球の選手のようと絶賛された真っすぐはさらにスケールアップ。ボールの「圧」は高校生投手のそれではなく、こちらも変化球の制球にはやや苦しみながらも、真っすぐの球威で押し勝っていく。
反撃したい静岡打線は、ランナーは出すものの、なかなかホームに迎え入れることができない。4回からリリーフした2年生左腕の松本が独特のフォームから津田学園打線の反撃を抑えるものの、前の要所を締める投球に抑え込まれる。
静岡打線の反撃がようやく得点に結びついたのは8回裏。1アウトから2番神谷がライトへのヒットで出塁すると、2アウト2塁となって4番小岩が前のストレートをレフト前にしっかりはじき返して1点を返す。この回になって静岡打線は前のボールに対して積極的なスイングが目立ち始めた。しかし、続く盗塁は津田学園の阿萬田の好送球に刺され、追加点には至らない。
結局、前は1点は失ったものの、要所を締める投球で1失点完投。津田学園が東海ダービーを制し、2年前の夏に続く初戦突破を果たした。
まとめ
津田学園にとっては先制点を、それもエースのバットでもぎ取れたことが何より大きかっただろう。気分よく投球に移ることができ、決して絶好調ではなかったものの、強い真っすぐを武器に静岡打線の反撃を断ち切った。元PL学園の佐川監督のもと、新たな三重の強豪として着々と力をつけてきている。
一方、静岡としては守り合いが予想された中で先に3点を奪われたことが痛かったか。打線も7安打を放ったが、前の投球に対して力負けしてしまった感は否めなかった。ただ、2番手左腕の松本の好投など、随所に見せ場も作ったのは事実。伝統校らしいそつのない戦いぶりは見せつけた。
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