2022年選抜1回戦 浦和学院vs大分舞鶴(1日目第1試合)

2022年

大会1日目第1試合

大分舞鶴

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
0 0 0 3 1 0 0 0 × 4

浦和学院

 

大分舞鶴  奥本

浦和学院  宮城

2022年の記念すべき開幕戦は中盤以降に浦和学院の強力打線が爆発!エース宮城も好投し、投打で危なげない内容で大分舞鶴を下した。

試合

浦和学院は宮城、大分舞鶴は奥本と両チームともにエースが先発のマウンドに上がった。

浦和学院の左腕・宮城は昨夏の埼玉大会でも実質エース格だった好左腕。昨秋の九州大会で大島の好左腕・大野に食らいついた大分舞鶴打線がどこまで通用するか注目された。

序盤から大分舞鶴の各打者はホームベースギリギリに立ち、宮城のアウトコース寄りのボールに的を絞る。しっかり意図を持った攻撃だったが、宮城のボールの質が上回り、バットがボールの下を通過する空振りが多い。また、たまに容赦なくインコースにも投げ込んでストライクを取ってくるため、大分舞鶴打線の踏み込みを簡単には許さないという意図が伝わってくる。

これに対して、大分舞鶴の右腕・奥本は独特のテークバックから伸びのある速球を投じ、序盤は浦和学院打線を相手に奮闘する。時折混ぜるナックルボールも効果的であり、奥本の高めの真っすぐに浦和学院の各打者は空振りを繰り返す。また浦和学院サイドも走塁ミス、盗塁失敗でチャンスを潰すなど、序盤はやや前がかりになった感はあった。開幕戦の緊張がある中で浦和学院打線相手に無失点は素晴らしい結果である。

こういうミスが出て、なお開幕戦ということもあり、アップセットが起きがちな流れではあるが、この日の宮城の出来がとにかく素晴らしい。速球の伸びに加えて、スライダーのコントロールも素晴らしく、「打撃の大分舞鶴」に全く付け入るスキを与えない。まるでダイヤのエースの成宮鳴のような、場を威圧する投球で相手に流れを渡さない。

エースががっちり守備からリズムを作ると、4回に入ってついに浦和学院打線が奥本をとらえる。打者一巡して奥本のボールに慣れ始めたか、3番金田が高めの速球をコンパクトかつフォローの大きなスイングでセンターに打ち返す。すると、続く4番鍋倉も間髪入れずに初球の高め速球を左中間にはじき返し、金田が生還。さらに5番高山は真ん中寄りのスライダーを打ち返してバックスクリーンへの2ランホームランとし、この回一気に3点をたたき出す。

とらえだすと止まらない浦和学院のさすがの破壊力。5回裏にもスコアリングポジションにバントヒットの1番八谷を置いて3番金田が左中間を破るタイムリー2塁打として4点目を挙げる。伸びのある速球に対して、差し込まれがちだった1打席目からすぐに対応するあたり、さすが強豪校の中軸である。

その後、奥本はランナーを背負いながらも懸命の投球で7回を4失点。先発としての役割は十分に果たした。また、8回から登板した2番手の右腕・野上も188㎝の長身から球威のある真っすぐを投じ、1回を無失点に抑えた。来年以降も楽しみな好投手である。

ただ、この日はとにかく宮城の投球が素晴らしい。大分舞鶴打線としてはストレートに差し込まれ、スライダーはとらえきれないという、どうにもできない状況に追い込まれた。結局、宮城は9回を投げて打たれたヒットはわずか2本で、13三振を奪取。スコアリングポジションに一度もランナーを背負うことなく投げ抜き、一躍大会注目の左腕に躍り出た。

まとめ

浦和学院としてはエースの好投と中軸の打棒がかみ合っての会心の勝利。特に宮城はストレートの伸びが素晴らしく、分かっていても打てない質の良さを見せつけた。昨夏の埼玉大会からエース格でありながら夏の甲子園では出番が少なかったが、そのうっ憤を晴らすに十分な投球を見せた。また打線も金田鍋倉高山の中軸がきっちり仕事を果たし、対応力の高さを示した。森大監督に初勝利をプレゼントするとともに、上位進出の有力校になったと言えるだろう。

一方の大分舞鶴は投手陣が浦和学院の強力打線を相手に4失点で粘投。特に先発の奥本は再三ランナーを背負いながらも、投球の軸である真っすぐをしっかり投げ続け、失点を中盤に2イニングのみにとどめた。自慢の打線は2安打に封じ込められたが、この日の宮城が相手では致し方ないところだろう。全国に来ないと対戦できないレベルの好投手を見た経験を活かし、夏の大分大会へと向かう。

94回センバツ 開幕ゲーム浦和学院vs大分舞鶴 – YouTube

2022年選抜1回戦予想 浦和学院vs大分舞鶴 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

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