2024年選抜2回戦予想 熊本国府vs阿南光

2024年

2024年選抜2回戦

熊本国府vs阿南光

52%   48%

〇2-1 近江  〇11-4 豊川

1回戦は対照的な勝ち上がりとなった新鋭校同士の激突。引き締まった投手戦になりそうな予感だ。

 

熊本国府は1回戦で右腕・坂井、左腕・植田がそれぞれ持ち味を生かして好投。坂井は球種の豊富さで、植田は独特の球筋で相手打者を翻弄した。特に坂井は、気づけば自分のペースに相手打者を引きずり込んでおり、見た目以上に攻略が困難な投手だ。相手打者を見ながら投げることができるタイプの好投手と言えるだろう。また、守備陣もショート山田、セカンド野田の二遊間を中心に鉄壁。守り合いになったら、今大会でも随一の強さをもつチームだ。

対する阿南光は1回戦、序盤の先制攻撃で活路を開き、終盤は相手の四死球やミスも巧みに得点に結びつけた。しかし、熊本国府が相手だと後者の四死球・ミスによる得点はほとんど望めないだろう。であれば、やはり、序盤の先制パンチを狙いたい。1回戦で近江がそうしたように、坂井のボールに対して、追い込まれる前に積極的に好球をとらえて、相手のペースが完成する前に得点するのが一番実現可能なパターンだろう。1回戦で3安打4打点と大活躍した2番西村の働きが重要になりそうだ。

 

一方、阿南光・吉岡は1回戦で序盤の大量リードを背に悠々と投げていたが、正直まだ本来の力を100%は発揮していない印象もあった。真っすぐはまだスピードは出るが、キレやコントロールを重視して抑えている感があり、そこが彼の恐ろしい部分でもある。おそらく勝ち上がれば、自分一人で投げきることになるのも想定しているのだろう。変化球の制球にもたけており、狙って三振が取れるのが強みだ。ただ、時折真っすぐが高くなる時間帯があり、そこをいかになくす、あるいは少なくできるかがカギか。いずれにせよ、こちらも大量失点はしないだろう。

対する熊本国府打線は、1回戦は近江の右腕・西山のスライダーに手を焼き、特に中盤は完全に抑え込まれてしまった。しかし、彼らはもともと守りのチームであるだけに、攻撃でも身の丈を知っている感がある。決して、難しいボールには手を出さず、相手の球数を稼ぎ、終盤に疲れが出たところで、しぶとく見極めてチャンスボールをとらえる、そういう攻撃ができていた。この攻撃は対吉岡でも有効になるだろう。あとは、1回戦で3人合わせてヒット1本だった自慢の中軸が、どんな働きをするか。3人とも自分の打撃/選球はできていただけに、2回戦は期待できそうだ。

 

双方とも好投手を擁するだけに、そう多くの得点は入らなさそうである。ただ、守備も含めたディフェンス力では、やはり熊本国府に一日の長がありそう。阿南光としては吉岡の隠しているポテンシャルがどこまでのものか、そこが勝負のカギになりそうだ。

主なOB

熊本国府…稲倉大輝(オリックス)

阿南光…森山暁生(中日)、條辺剛(巨人)

 

熊本  徳島

春  0勝  2勝

夏  1勝  2勝

計  1勝    4勝

対戦成績は徳島勢が4勝1敗と圧倒。特に徳島商は対熊本勢3連勝と、抜群の相性を誇る。1990年夏はエース佐々木の好投で濟々黌打線を2点に抑え、快勝。初戦の花巻東戦でミラクル逆転劇を果たした打線をしっかり封じ込めた。

一方、2012年夏は選抜8強の鳴門と濟々黌が対戦。鳴門は前年秋の四国大会も優勝しており、前評判の高いチームだったが、対する濟々黌の2年生エース大竹(阪神)はしなかやかフォームで勝負強い鳴門打線を抑え込む。すでに熊本大会で、溝脇(中日)、萩原、大塚(楽天)らスター選手を擁し、全国的にも優勝候補だった九州学院を下した自信があったのだろう。中盤には頭脳的な走塁で追加点を挙げるなど、野球IQの高いプレーで鳴門を翻弄。熊本勢唯一の全国制覇の経験を持つ古豪が、久々に輝いた夏となった。

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