箕島の黄金時代を支えたサブマリン・石井毅(西武)。嶋田(阪神)とのバッテリーで春夏合わせて4季連続の甲子園出場を果たし、計14勝をマーク。最終学年では史上3校目にして、公立校では唯一となる春夏連覇を成し遂げた。特に、夏の星稜との3回戦は高校野球史上最高試合と言われるほどの名勝負となり、石井は延長18回を一人で投げ抜いて、サヨナラ勝ちをもたらした。
サブマリンながら球威とキレのあるボールを内外、高低に投げ分け、力勝負も技勝負もできる幅の広い投球が光った。そして、下半身に負担のかかるアンダーハンドの投球で延長戦を含めてすべての試合を投げ抜いた体力は圧巻。名将・尾藤監督のもとで、想像を絶するほどの走り込みをしたのだろう。和歌山のミカンと漁港の町から現れた名門校のエースの姿は今も高校野球ファンの脳裏に焼き付いている。
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