打高投低の印象が強かった2004年の選手権大会。その中にあって、投手として群を抜いた存在だったのが、東北のダルビッシュ(カブス)と横浜の涌井(楽天)だったが、高校時代の経験値・スケールの大きさから考えるとやはりNo.1はダルビッシュだっただろう。150キロに迫るストレートに9種類ともいわれた多彩な変化球もさることながら、やはり「高校野球」という概念にとらわれなかった思考プロセスが頭一つ抜けた存在になったゆえんだろう。
自由な雰囲気のある東北高校という環境に入れたことも一因だが、その環境を自分で選べるスマートさがあったのも確かだ。最後の夏は千葉経済大付戦の9回に失点するまで26イニング連続の無失点を継続。2回戦では強打の遊学館打線が足を使ってくるという噂を聞いてか、聞かずか、それまであまり使っていなかったけん制をいきなり駆使してタッチアウトを奪うなど、すべてにおいてスケールの違いを見せつけた。
大リーグに進んでからも、SNSなどを積極的に使って意見を発信するなど、時代の先駆者としてこれからも後に続く人を引っ張っていってくれそうな選手だ。
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