2022年選抜準決勝
浦和学院vs近江
49% 51%
〇4-0 大分舞鶴 〇6-2 長崎日大
〇7-0 和歌山東 〇7-2 聖光学院
〇6-3 九州国際大付 〇6-1 金光大阪
2013年以来8年ぶりの優勝を狙う浦和学院と滋賀県勢初優勝を目指す近江の対戦。投打にハイレベルな対決となりそうだ。
近江のエース山田はここまで3試合を投げ抜いて計379球を投じているが、準々決勝を見る限り疲れの心配はなさそう。角度のある速球と縦に落ちるボールによる「高低」の攻めで相手打線をねじ伏せてきた。昨夏の投球より確実にストレートの角度は増しており、今のところきっちり決まったボールはほとんどヒットされていない。相手が強打の浦和学院であり、次戦も山田の完投が理想だろう。
対する浦和学院打線はここまで12打数8安打の3番金田、準々決勝で決勝3ランを放った4番鍋倉、初戦で2ランを放った5番高山と強力な左トリオの中軸を擁する。2回戦の和歌山東・麻田、準々決勝の九国・香西と「内外」の攻めを得意とする投手を攻略してきたが、山田の投球はどう攻略するか。開幕戦の大分舞鶴戦で対戦した右腕・奥本がタイプとしては近いかもしれない。奥本は打者2巡目で攻略しており、山田の落ちるボールにバットを止められるかがカギを握る。
一方、浦和学院の左腕エース宮城はさすがに準々決勝では九国打線を相手に失点はしたものの、こちらもコーナーに決まったキレのあるボールはほとんど打たれることはなかった。ただ甘く入ったボールは痛打されており、ストレートをとらえられた時に準々決勝のように緩いボールを巧みに配しながら、組み立てを変えていきたいところだ。右腕・金田に計算が立ったのも大きいだろう。
対する近江打線は2回戦が7得点、準々決勝が6得点と徐々に調子を上げてきた。犠打、走塁のミスが気になるところではあるが、得点力は高い。1番津田、3番中瀬、7番川元、9番清谷と好調な左打者陣が左腕・宮城に対してショート頭上を狙う打撃を見せられれば面白い。準々決勝でやっとスクイズ成功があったが、次戦も左腕投手相手だけに、ランナー3塁から試みる可能性は高い。
両チームの総合力に大きな差はないが、山田がベストピッチを見せれば近江がわずかに有利か。今回が初の甲子園指揮である森大監督が経験豊富な多賀監督にどう挑むかも注目だ。
主なOB
浦和学院…鈴木健(西武)、三浦貴(巨人)、坂元弥太郎(西武)、小島和哉(ロッテ)、渡邉勇太郎(西武)
近江…木谷寿己(楽天)、伊奈龍哉(ソフトバンク)、小熊凌祐(中日)、植田海(阪神)、京山将弥(DeNA)
埼玉 滋賀
春 0勝 0勝
夏 3勝 1勝
計 3勝 1勝
対戦は夏のみで埼玉勢が現在3連勝中だ。
滋賀勢の勝利は1989年の八幡商。2回戦で川越商との「商業対決」を制し、初戦突破を果たした。八幡商は1988年から1991年まで4年連続出場し、すべての大会で初戦を突破。ただ、次戦でそれぞれ選抜8強の宇部商、選抜準優勝の上宮、同大会準優勝の沖縄水産、選抜準優勝の松商学園と強豪に行く手を阻まれた。
一方、2000年夏の甲子園では浦和学院と八幡商が激突。県大会決勝で春日部共栄・中里(中日)との投げ合いを制した浦和学院のエース坂元(ヤクルト)は八幡商打線から毎回・全員の19三振を奪取。必殺のスライダーを武器に空振りを奪いまくり、当時の大会タイ記録となる三振数をマークした。
準々決勝以上での対戦は今回が初めてとなる両県。決勝への切符をつかみ取るのはどちらになるか。
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