2024年選抜1回戦
健大高崎vs学法石川
53% 47%
関東4強ながらV候補の一角に君臨する健大高崎に伝統校・学法石川がどう挑むか。名将・佐々木順一郎監督は久々の甲子園帰還となる。
健大高崎は期待の2年生の左右両輪を擁し、過去最高レベルの投手力を形成する予感がある。左腕・佐藤は小柄な体格ながら140キロ台を記録する速球とスライダーを武器に秋の大会では投球回数以上の三振を奪取。課題だった制球力も改善してきており、今後体が出来てくるとさらに凄いボールを投げそうだ。右腕・石垣はストレートの最速では佐藤を上回る本格派であり、こちらも潜在能力が高い。この2人を大会屈指の好捕手・箱山が支え、スキのないディフェンスを見せる。
対する学法石川打線は、公式戦チーム打率3割4分2厘と決して打てない打線ではない。ただ、東北大会では、そう多くの得点を奪えなかったように、やはり全国レベルの健大高崎投手陣から大量点は難しいだろう。秋の大会で軸となった大栄は2年生ながら4割を超す打率をマークし、チームを牽引。普段、捕手を務めて得た「読みの深さ」を打撃にも活かしている。渡辺大、福尾遥の1,2番が出塁して大栄が返すパターンで序盤に主導権を握れれば、面白い展開となる。
一方、学法石川の投手陣は、3人の右腕でうまくつないで活路を見出す。正捕手ながら地肩の強さを活かして投手を務める2年生大栄、主にリリーフで活躍する左腕・佐藤翼、スプリットの威力が光る右腕・大友とタイプがそれぞれ異なるだけに継投がより効力を増す。仙台育英時代から選手の個性を生かす指導に長けている佐々木順一郎監督の指導のもと、それぞれが持ち味を発揮し、継投のタイミングを間違えなければ、健大高崎打線にも通用するはずだ。
対する健大高崎打線は、今年の場合、例年の機動力のイメージよりは、どちらかというと打つイメージが先行している。根本の打力が高く、長打も出るため、青柳監督もどっしりと打たせるケースが増えている印象だ。公式戦打率4割以上の打者がスタメンに6人並ぶラインナップは壮観。4番箱山を中心にどこからでも一発が飛び出し、相手投手は息が抜けないだろう。また、機動力に対する意識は今年もしっかり引き継がれており、相手守備陣がスキを見せたら、すかざす付け込む体制はできている。
学法石川としては許せるビハインドは2~3点までか。それ以上離されると地力で上回る健大高崎の背中をとらえるのは難しくなる。ロースコアの接戦で食らいつければ勝機は出てくるか。健大高崎としては、持ち前の強打を活かして序盤から攻め込みたい。
主なOB
健大高崎…長坂拳弥(阪神)、柘植世那(西武)、湯浅大(巨人)、下慎之介(ヤクルト)、三ツ間卓也(中日)
学法石川…遠藤一彦(大洋)、諸積兼司(ロッテ)、川越英隆(オリックス)、尾形崇斗(ソフトバンク)、作山和英(ダイエー)
対戦無し
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