四国屈指の左腕として大会前から評価が高かったのが、今治西の藤井秀悟(ヤクルト)であった。地区大会で51イニング連続無失点を継続し、四国大会決勝では名門・高知を相手に17奪三振を記録。しなやかな腕の振りから繰り出す速球とスライダーを武器に相手校の打者をきりきり舞いさせた。
選抜本戦では初戦の富山商を5安打完封。2回戦では試合巧者の広島工打線を2失点に抑えて完投し、順当にベスト8へコマを進めた。迎えた準々決勝は被災地の代表の神港学園が相手。しかし、1点リードで迎えた9回表に左前腕の痛みが出て、まさかの緊急降板。その後、チームは逆転を許してしまう。9回裏に4番として意地の同点打を放って、最後はサヨナラ勝ちを収めたが、準決勝のマウンドには立つことはできなかった。
その高い実力を証明しながらも、未来のヤクルトのエースは不完全燃焼で甲子園のマウンドを去った。
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